08/09シーズンのモデナ。左から2番目に、あのキャラクターが【Photo:legavolley.it】

海外でも爆発的人気を誇る作品とイタリアの名門クラブがタッグ

　漫画やアニメのキャラクターがメディアミックスされるのは、“クールジャパン”ならでは、といったところか。そして、実はバレーボール界でも世界最高峰リーグと称されるイタリア・セリエAで、すでに日本の有名キャラクターたちが海を越えていた。

　その仰天ユニフォームを採用したのは、リーグきっての名門クラブであるモデナ。エージェントを介して版権をクリアし、2000年代後半にキャンペーンを展開、そこに漫画『ドラゴンボール』や『ワンピース』（ともに集英社）のキャラクターが登場したのである。

　当時の写真を見ると、08/09シーズンには『ドラゴンボール』の孫悟空、『ワンピース』のルフィら主人公たちがユニフォームの前面にどデカくプリントされている。ちなみに、いずれも背中は前者が神龍（シェンロン）、後者が海賊マーク、と関連した意匠が施されている凝りようだ。

こちらは“ルフィ モデル”。「排球王にオレはなる!!」とリベロ⓺ピエトロ・リナルディ（イタリア）は言ったかも？（Photo:legavolley.it）

　イタリアでは1990年代から国内大手メディアが『ドラゴンボール』を放送し、爆発的な人気を獲得。2009年にはモデナが作品に関するクイズ企画を実施し、高得点の正解者には孫悟空デザインのリベロユニフォームを贈呈するイベントも行っている。

　これを着れば、“スーパーサイヤ人”のごとく金髪になれる…、わけではないが、モデナの伝統的チームカラーが鮮やかな黄色であることを思えば、ぴったりな試みだったと言えるかもしれない。

今だとSNSなどで話題を呼びそうなキャンペーンだ（Photo:legavolley.it）

（取材・文／坂口功将）

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