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春高2025

全日本9人制バレーボール総合選手権大会男子 中部徳洲会病院(沖縄)が連覇達成

  • 9人制
  • 2023.12.15

 全日本総合選手権の男子大会は今回で93回目の開催を迎えた。日本バレーボール界最古の大会であり、歴代優勝チームには9人制界の名門が名を連ねる、名実ともに9人制のトップを決めるこの舞台。実業団、クラブ、社会人、大学生と各ジャンルのトップ、全50チームが集って優勝を争った。

 

開催日程:20231116日(木)~19日(日)

開催場所:Asueアリーナ大阪(大阪市中央体育館/大阪市)

 

 

連覇を達成した中部徳洲会病院 

 

 

夏のリベンジを果たしての価値ある連覇

 

 決勝は昨年と同カードに。地元大阪での優勝を狙う住友電工と、昨年からの連覇を狙う中部徳洲会病院がぶつかった。

 そこまでの道のりは対照的であった。第1シードの住友電工は、準々決勝から横河電機戦、住友電工伊丹戦をともにストレートで勝ち上がり、優勝候補筆頭と思われた。逆に中部徳洲会病院は日本無線戦、JFE西日本戦のいずれもフルセットの辛勝が続き、体力的にも不利を感じさせた。

 

 1セット目、出だしは中部徳洲会病院がムードをつくって先行。途中9-9で住友電工が追い付いてからは、一進一退の試合展開となった。

 住友電工が#7伊東隆志主将のサービスエースで18-16と抜け出し、そのまま走るかと思われたが、中部徳洲会病院は#17宮城テリークや#6鮫島悠也のスパイク、#5下地将一郎の技ありスパイクで18-19と逆転すると、最後は#3儀間敦也のサービスエースが決まって中部徳洲会病院が先取した。

 

 2セット目、中部徳洲会病院は宮城や下地のスパイク、#15中村仁のサービスエースで3-0と抜け出す立ち上がり。住友電工も#11吉識公陽、#19玉置真央、#2田井中勇貴のスパイクで追いすがるが、後半はスパイクミスなどでリズムに乗れず、レシーブとブロックが機能し始めた中部徳洲会病院は、最後に鮫島のスパイクが決まってセットカウント2-0で試合終了。昨年からの連覇を果たした。

 ベンチメンバーも大きな声で鼓舞し続け、最後に鮫島の得点が決まった際は、ベンチも含めて喜びを爆発させた中部徳洲会病院。チームが一つになっての勝利であった。

 

決勝のスコアが激戦を物語る

 

 

 優勝した中部徳洲会病院の金城直樹監督は「(住友電工には7月の全日本)実業団ではかなり力の差を見せつけられて敗戦したが、チャレンジャー精神で食らいついて優勝しよう、と声を掛けていた。今まで練習をやってきた選手を信じて、メンバーはあまり代えずに最後までいきたかった。残りの試合も優勝できるように、今後も頑張りたい」と話し、#16水野聡主将は「まずはうれしいよりもホッとした気持ち。サーブとサーブレシーブに加えて、自分たちのリズムでバレーができるような雰囲気づくりに力を入れてきた。その結果が出たと思う」とコメント。

 

 決勝には地元大阪から住友電工の応援が多数駆けつけたが、また一方では中部徳洲会病院の応援も会場を盛り上げ、引き締まった一戦となった。

 決勝に立った2チームを始め、すべての参加チームが9人制のおもしろさを体現して、歴史あるこの大会は無事に継承された。来年も新たな歴史の1ページを紡ぐため、またここからがスタートである。

 

文責/吉田藍子

 

 

惜しくも準優勝、住友電工

 

 

■男子最終結果(ベスト8以上)

優勝  中部徳洲会病院(沖縄)

準優勝 住友電工(大阪)

3位 JFE西日本(広島)、住友電工伊丹(兵庫)

ベスト8 横河電機(東京)、富士通(兵庫)、日本無線(東京)、JT東京(東京)

 

最優秀選手賞 川満寛樹(中部徳洲会病院)

 

最優秀選手賞に輝いた川満寛樹(中部徳洲会病院)

 

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