この3年で3度目の対戦となったカードは、両者譲らず第3セットまでもつれる大熱戦の末、日本航空(山梨)が粘り強いディフェンスで勝利を手繰り寄せた。
第1セット、接戦の展開から抜け出したのは川内商工(鹿児島)だった。エース山野日雅の連続得点やサービスエースでテンポよく得点を重ね、19-25で先取。しかし、このまま勢いに乗りたい川内商工に、第2セット序盤でミスが出る。その隙を逃さず、日本航空のエース山崎聖空が、連続サービスエースを決めてゲームを先行。川内商工もミドル陣のクイック、アウトサイドヒッターの主将永田凜郎、山野のスパイクでくらいつくが、日本航空のリフレクションにかかり、すんなりと決まらない。わずかな点差が詰まらないまま、日本航空が25-23で第2セットを奪取。
最終第3セットは、中盤まで川内商工が優勢の展開。日本航空は2度のタイムアウトで転機を図るも、なかなか逆転ができない。最終盤までサイドアウトを繰り返す展開のなか、勝利を意識したのか、打ち気にはやる川内商工に不運なミスが出る。ここで、日本航空はアウトサイドヒッターの鷹野天佑に球を集め、強気で撃ち抜いた連続ポイントでマッチポイントをつかむ。すると最後は川内商工のブロックアウトでゲームセット。日本航空が25-23で最終セットをもぎ取り、劇的な逆転勝利を遂げて、チーム全員がコートになだれ込んで勝利を祝福した。
試合後、「春高の魔物を実感した」と語って涙をぬぐった川内商工の永田主将だったが、「初めて、俺に持ってこい! とセッターの森(日々輝)に言うことができた」ことで、キャプテンの責任を果たせたという。
試合結果(男子2回戦)
日本航空(山梨)2(19-25、25-22、25-23)1 川内商工(鹿児島)
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