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デフ、シッティングなどバレーボール3カテゴリーのトップ選手が語る未来 TOKYO2020レガシー展 第2回アスリートトークショー

みんなでアタック!-左からミライトワ、宮下純一MC、迫田さん、長谷山さん、田中さん

 

豪華メンバーがそろい踏み

 

 東京駅からは一駅、有楽町駅前に開設されている「TOKYO FORWARD TOKYO2020レガシー展」。そこでの特別企画、アスリートトークショーの第2回が1月14日に開催され、バレーボール界の各カテゴリーから3人が参加した。

 

 まずは2012年のロンドンオリンピック銅メダリスト、迫田さおりさん。続いてパラリンピックアスリートからは、東京2020パラリンピックに出場したシッティングバレーボールの田中ゆかりさん。そしてもう一人、デフリンピックアスリートとして、サムスン2017デフリンピック(トルコ)金メダリストの長谷山優美さんである。3人が登壇して場内の雰囲気が華やぐと、詰め掛けた観客からは温かい拍手が送られた。

 

 トークショーでは、まずそれぞれが経験してきた大舞台を振り返りつつ、各競技の見どころを紹介。シッティングバレーボールの経験や、相手コートでデフバレーボールチームとゲームをしたこともあるという迫田さんは「どちらも難しいです!」と強調しつつ、「ボールを落とさないことは共通。6人でコートに入り、みんなバレーボールが大好きなことも同じですね」と共通点を語った。

 

 田中さんはシッティングバレーボールについて「国内には、健常者とともにプレーする大会もあります」と話し、「小学生から60歳以上の方でも一緒にできる」と、生涯スポーツとしての魅力をアピール。ボールを追う際の動き方などについても、その場でフロアに座りながらわかりやすく紹介がなされた。

 

 

デフリンピックは2025年に東京で開催

 

 2025年には、耳が聞こえないアスリートのための国際的な総合スポーツ大会・デフリンピックが東京で開催される。また今年6月には、沖縄を舞台としたデフバレーボール世界選手権が迫っているが、いずれも日本での開催は初めて。そこで、この機会にいくつかの手話が紹介されると、長谷山さんのお手本を見ながら参加者もさっそく実演。笑顔とともにコミュニケーションの輪が広がっていた。

 

 前回のデフリンピックブラジル大会は、コロナ禍の影響で開催が1年延期(2022年開催)となったうえ、陽性者の増加により日本選手団全体が途中帰国するという事態となり、準決勝まで勝ち上がっていたデフバレーボール女子日本代表チームも棄権を余儀なくされた。今後の大舞台では、「ブラジルでの悔しい思いを晴らしたい。(当時と)ほぼ同じメンバーで臨めるので、金メダルを取りたいです」と長谷山さん。パリオリンピック・パラリンピックの出場権を懸けた戦いが続くバレーボール(女子)、シッティングバレーボールと合わせて、意気込みを語るとともに応援を呼びかけていた。

 

イベント会場の様子。大勢が詰め掛けた

 

 イベントを終えて、「コミュニケーションのとり方は違いますが、バレーボールは一緒になって楽しめるスポーツだな、とあらためて思いました」と田中さん。長谷山さんは迫田さんに、気になっていたことを一つ聞いてみた。

「デフ合宿のときに来てくださいましたよね、そのときの印象がどうだったんだろう、と聞きたかったんです」。これには迫田さん、笑顔で即答。「めちゃくちゃ楽しかったです。でも私が人見知りな部分があって、選手の皆さんとコミュニケーションがとれなかったので、ちょっと残念だな、と思っていました」。そこで実現した、今回のトークをきっかけに、同じ“バレーボール”がつなぐ世界はますます広がっていくに違いない。

 

 

迫田さん、田中さんの手話もばっちり!-長谷山さん(左)がチェック

 

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