2022年度からバレーボールの男子日本代表に登録されている専修大2年の甲斐優斗が、フランスのパリ・バレーでリーグを戦うため、12月20日に日本を発った。
いきなりの海外挑戦に「楽しみな部分も増えてきています」
2023年度男子日本代表の活動を終えて、専修大に戻ると秋季リーグの後半4戦と全日本インカレを戦い、シーズンを終えた。かと思いきや、ここからはフランスリーグへと挑戦する。
始まりは、男子日本代表活動が終わったタイミングで、「大学シーズンが終わったら、国内でもいいから(外のチームに)出てほしい」とフィリップ・ブラン監督から言われたことだった。初めは国内リーグも考えたが、パリオリンピックを見据えた海外挑戦も打診され、公益財団法人日本バレーボール協会の管轄のもと、急ピッチで話が進み出国の日を迎えた。本人は寸前まで悩んでいたが、話が進むにつれて「やってみようという気持ちになりました」とのこと。
海外を舞台に戦えば、日本では味わうことがない高さやパワー、スピードを常日ごろから体験することになる。
「海外挑戦はイヤだな、と思っていたけれど、国内では経験できない高いブロックと戦えるのはバレーボールをしていて楽しいところなので、ちょっと楽しみな部分も増えてきています」
とはいえ、突然の展開に実際はまだ「不安の方が大きくて、(不安:楽しみは)7:3くらいです」と苦笑する。
宮浦からは「何とかなる」という言葉とともに…?
所属することになるパリ・バレーには同じ日本代表の宮浦健人も在籍。宮浦からは「何とかなる」とアドバイスをもらい、「不安なことも多いので、必要なものなどについて教えてもらいました」とのこと。その“必要なもの”とは?
「宮浦選手から持ってきた方がいいと言われたそうで、荷物に炊飯器を入れていましたよ」と専修大の吉岡達仁監督が明かす。異国の地での心強い味方だ。
男子日本代表はすでにパリオリンピックの出場権を獲得しており、2024年のネーションズリーグで活躍し、パリオリンピックのメンバーに残るためにも、フランスでの経験は必要不可欠なものになるだろう。
「パリの舞台に立つためにも、この先バレーボールを続けるなかで、いろいろな経験を積んでおきたい。自分が成長する上で、海外経験は大きなものになると思います」
甲斐らしいマイペースさは残しつつ、そう意気込んで日本をあとにした。
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