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「岡山シーガルズにとっての幕開け」新加入の小松原凜香がもたらすバックアタックという攻撃の選択肢

  • SV女子
  • 2024.01.18

チームにとって攻撃の選択肢が増えることにもつながりそうだ

 

「うちに初めて来たタイプの選手」と指揮官。その印象は

 

 そんなスタッツが刻まれた試合の翌14日、試合後の会見で河本昭義監督にぶつけてみる。久光戦は1-3で敗れたものの、小松原が途中出場ながらチーム最多19得点の奮闘。だが、この日の日立Astemoリヴァーレ戦は5得点(うちバックアタックは1得点)にアタック決定率15.2%と苦しんだ。小松原のパフォーマンスについて。

 

「昨日はちょっと褒め過ぎましたね」

 開口一番、河本監督はそうほほえんだ。とはいえ、評価を述べるその口ぶりからは期待感をのぞかせた。

「おそらく、我々にはないバックアタックを打てる選手にこれからなっていく可能性が高いですから。入団前から“しっかりとバックアタックを打っていました”という選手が来てくれたのは、うちでは初めてなんですよ。なので、昨日はシーガルズにとって“幕開け”のような感じがして、うれしかったですね」

 

 指揮官もまた、チームに新たな風が吹き込んだことを実感していたのである。同時に、評価したのは彼女自身のプレーぶり。まだまだ公式戦への出場機会は少ないにも関わらず、「目が泳がずにプレーしていたのがいちばんよかった」と河本監督は、ひたちなか市大会での小松原を総括した。

 

 

背番号4をつけてプレーする小松原

 

 

小松原「もっともっと攻撃でけん引できるプレーヤーに」

 

 当の本人は、久光戦そして日立Astemo戦における自身のパフォーマンスを冷静に、こう振り返った。

「河本監督からは『決めよう、とするのではなく、コースの幅を広げるように。力を抜いていけ』と言っていただきました。昨日(久光戦)は決まっていたボールで、力んでいた部分があったので。しっかりとトスを呼んで、力を抜いて打つことを心がけました。

 ただ、(日立Astemo戦は)打数も少なく、甘いコースが多かったので。そこは修正していきたいと思います」

 

 河本監督が明かすに、もともと大学卒業後の進路は企業への就職だったそうだが、Vリーグの世界へ。その理由について小松原は「プレーを上達させたい、そして自分のできるところまで挑戦してみたい、という思いが大きかった」と語る。岡山に入団し、技術面で「細かい部分から教えていただき、自分に可能性があると感じられている」と前を向く。

「将来は、もっともっと攻撃面でけん引していくプレーヤーに。チームが困った局面や要所で頼ってもらえて、そこで得点につながる賢い攻め方ができる選手になりたいです」

 

 新しいステージに立ち、そこでの学びを体現していく。岡山シーガルズに吹く風はそう快で、これからますます強烈になる予感がした。

 

小松原の加入はチームにとって追い風となるか

 

 

(文・写真/坂口功将)

 

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