サイトアイコン 月バレ.com【月刊バレーボール】

【全日本インカレ女子優勝記念】筑波大1年生対談「“4年生のために”日本一を飾ることができてうれしい」 阿部明音×熊谷仁依奈×瀧澤凜乃

阿部明音、熊谷仁依奈、瀧澤凜乃(筑波大)

1年生ながら筑波大の主力として躍動し、全日本インカレ優勝に貢献した3人。どんな思いで戦ってきたのか、1年間を振り返ります

 

(左から)瀧澤凜乃/たきざわ・りの/筑波大1年/身長183㎝/最高到達点300㎝/八王子実践高(東京)出身/アウトサイドヒッター

熊谷仁依奈/くまがい・にいな/筑波大1年/身長165㎝/最高到達点265㎝/古川学園高(宮城)出身/セッター

阿部明音/あべ・あかね/筑波大1年/身長171㎝/最高到達点285㎝/古川学園高(宮城)出身/アウトサイドヒッター

 

 

――まずはお隣の選手の紹介をお願いします

熊谷 阿部明音さんです。高校からずっとコンビを組んできた仲で、レシーブもできるし機動力もある選手。性格的には責任感や、正しい道を行く意志が強く、ポジティブで何事も明るくできます。少し、というかかなり抜けていて、変なところでこけたりとか、無意識に笑いを取っています。

 

阿部 瀧澤凜乃さんは、すごく落ち着いています。勉強は多分できないんですけど(笑)、生きていく上で必要な知識を持っているなと感じます。コートでは、後ろから見ていて安心感があって、特にレシーブするときにブロックが抜けてこないので、かっこいいです。

 

瀧澤 熊谷仁依奈さんです。チームの司令塔で、1年生とは思えないくらい堂々とプレーしていて、同期としてかっこいいなと思っています。でも、人のこと言えないぐらい抜けているところあります。

 

――優勝おめでとうございます。あらためて振り返っていかがですか?

阿部 小学生からバレーをやってきましたが、メンバーがそろっていて、最高のチームで、優勝できたことがすごくうれしいです。4年生を中心に、それぞれ個々の能力はありましたが、最後はチーム力で勝ったと思いますし…、やっぱりうれしいの言葉しかないです。

 

瀧澤 こういった決勝の舞台に立つのが初めてだったんですけど、先輩方が背中で引っ張ってくれると言いますか、言葉はもちろんプレーで「私たちが勝たせる」という気持ちが伝わってきました。この4年生と優勝したい、日本一になりたい、という思いが最後の1点までこもっていたのかなって思います。

 

熊谷 (佐藤)淑乃さんと(大山)遼さんは、3枚ブロックがきても決めきれるようなすごい選手で、トスを上げていたことはセッターとして幸せなことでした。プレッシャーもあったと思いますが、感じさせないくらい引っ張ってくれて、ほかの4年生も自分だったらここまでできるのかなと思うほど“チームのために”たくさんやってくれました。だからこそ“4年生のために”がみんな強くあったと思うし、4年生の頑張りを見てきたからこそ最後日本一で飾ることができてうれしいし、ここで満足しないで頑張りたいです。

 

【次ページ】全日本インカレでのプレーの手応えは…

 

――初めての全日本インカレで、プレーの手応えはいかがでしたか?

熊谷 今まで大きな舞台では「やってやろう」という気持ちが裏目に出て、勝ち急いでしまい、周りに助けられることが多くありました。ですが(中西)先生から試合の中での感情のコントロールやチームマネジメントを学び、自分の気の持ち方を変えてみたら、勝ち負けよりも1点に集中することができました。そういう精神状態だったからこそ、落ち着いてコンビの組み立てもできたなと思うし、迷いなく、心の底から楽しんでプレーできました。

 

阿部 秋季リーグの日本体大戦で自分のプレースタイルを見失い、どうすればいいのかわからないところまで落ちてしましました。そこから4年生に支えてもらって、自分の心と向き合う時間をつくれて、その後の全カレでは試合前の準備の仕方も含めて、絶対に勝つという気持ちをしっかり前面に出してやっていけたと思います。

 プレーでも、淑乃さんや遼さんにマークがつきやすくて、自分につくブロック枚数が少ないこともあって、ミスもあまりすることなく、決めるところでしっかり決められたことは、自分にとって自信になりました。

 

瀧澤 全カレからスタメンになることが決まって、ちょっと悩んでいた時期に4年生から「人と比べる必要はないし、自分の強みを出していけたらいい。その強みを見て、先生はスタメンになると決めてくれたんだから」という話をしてもらってから、ブロックでチームに貢献したいと思うようになりました。ブロックを決める本数は少なかったかもしれませんが、タッチをとったり、うまくコースを絞れて、そこから攻撃につなげられたのかなと思えるので、チームに貢献できたと思います。

 

優勝後、観客に笑顔を見せる1年生3人

 

 

――2年生になりますが、お互いにどんなこと期待しますか?

阿部 仁依奈には、プレーというよりチームを引っ張るための声かけ。今は1年生ということもあり、言いにくいこともあったと思います。来年度は2年生としての発言力には期待をしたいです。

 

熊谷 凜乃の強みは高さだと思うので、ブロック賞を獲ってもらいたいです。あとは高さがあるので、ブロックが2枚きても打ち切れる力はあるので、自分とコンビを組んでいく上で、いろいろと挑戦していきたい!

 

瀧澤 明音は機動力があるので、今みたいに動いてブロックを利用したり、今以上にボールコントロールに磨きをかけて得点してほしい。あとは明音がブロックを決めると本当にチームが盛り上がるというか、勢いづくので、ブロックポイントも増やしてほしいです!

 

――最後に、2年目の意気込みをお願いします!

阿部 チームを引っ張る選手になります!

 

瀧澤 チームを勢い付ける選手になって、2連覇四冠します!

 

熊谷 仁依奈いないとダメだ、と思われるような選手になります!

 

取材/白土 恵(編集部)

写真/中川和泉(NBP)、編集部

 

【全日本インカレ女子優勝記念特集】

■筑波大1年生対談「“4年生のために”日本一を飾ることができてうれしい」 阿部明音×熊谷仁依奈×瀧澤凜乃

■筑波大2年生インタビュー「下手くそなイメージを払拭したい」本田 凜(1月22日更新)

■筑波大3年生対談「自分たちなりの強いチームを」 門田湖都×中村 悠(1月24日更新)

 

大山遼×佐藤淑乃による4年生対談と、中西康己監督のインタビューは月刊バレーボール2月号(発売中)をチェック

 

【次ページ】全日本インカレでの 1年生の勇姿

 

モバイルバージョンを終了