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ジャパンデフバレーボールカップ閉幕 豊鯱会(愛知)とtortoise(大阪)が優勝

男子優勝は愛知の豊鯱会(ほうこかい)

 

国際大会開催に向けて

ムード高まるデフバレーボール

 

 第25回ジャパンデフバレーボールカップ川崎大会が川崎市とどろきアリーナ(神奈川)で218日に最終日を迎え、聴覚障害を持つ選手たちによって行われるデフバレーボールの男女日本一が決定した。

 コロナ禍での中止を挟んで昨年より再開したこの大会には、前回を上回る男子8、女子14チームが出場。2025年には、耳が聞こえないアスリートのための国際的な総合スポーツ大会・デフリンピックが東京で開催されるほか、今年6月には、沖縄を舞台としたデフバレーボール世界選手権が迫っていることもあり、ムードの盛り上がりを感じられる大会となった。

 

勝利の瞬間。攻撃だけでなく、守備も光った 

 

 男子優勝は豊鯱会(愛知)。バックアタックを絡めた多彩な攻撃を展開し、決勝では昨年王者である、好きやねん(大阪)を撃破した。森田一彦監督は「これだけの選手がいて、勝てないと監督のせいですから。ホッとしています(笑)」と喜びを語り、「男子のデフバレーボールも、もっとPRして競技人口を増やし、少しでも光が当たるようにしたい」と話していた。

 

 

女子で連覇を飾ったtortoise(トータス)

 

 女子では今回、3位決定戦と決勝は“東京パラスポーツチャンネル”にて中継配信が行われた。昨年と同じく、tortoise(大阪)と神奈川女子バレーボールチーム(神奈川)が激突した決勝では、お互いに好レシーブから見応えのあるラリーが続いたが、綾也華と沙也華の梅本姉妹を軸に力強い攻撃で押し切ったtortoiseがストレート勝利。見事連覇を達成した。杉本真澄監督は「どのチームも勉強になって、楽しく過ごせたと思う。全国ろうあ者体育大会、SAGA2024の大会でも優勝を目指し、チーム一丸で頑張りたい」と話し、選手たちの活躍をたたえた。

 

 今後、男女デフバレーボール日本代表チームは合宿を重ねて大舞台への準備を進めていく。2025年にかけて、注目度はますます高まっていくに違いない。

 

 

最後は⑬梅本綾也華がサービスエースを決めた

 

■最終順位

男子

優 勝 豊鯱会(愛知)

準優勝 好きやねん(大阪)

第3位 愛天翔(愛知)

 

女子

優 勝 tortoise(大阪)

準優勝 神奈川女子バレーボールチーム(神奈川)

第3位 SKY WING(愛知)

 

■個人賞

最優秀選手賞

男子 篠崎賢大(豊鯱会①)

女子 梅本沙也華(tortoise⑦)

 

ベストアタッカー賞

男子 植野正樹(豊鯱会⑭)

女子 梅本綾也華(tortoise⑬)

 

ベストセッター賞

男子 加賀 充(豊鯱会⑬)

女子 林 美希(SKY WING①)

 

ベストブロッカー賞

男子 杉田彰吾(好きやねん③)

女子 京谷美遥(神奈川女子バレーボールチーム⑨)

 

ベストオポジット賞

男子 眞謝茂伸(愛天翔⑫)

女子 石原美海(tortoise㉓)

 

ベストリベロ賞

男子 坂下真一(好きやねん①)

女子 真庭結生(神奈川女子バレーボールチーム⑯)

 

最優秀監督賞

男子 森田一彦(豊鯱会)

女子 杉本真澄(tortoise

 

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