日本人2人目の決勝進出を果たした髙橋藍とチームメイト【Photo:Lega Pallavolo Serie A】
2023年度バレーボール男女日本代表で活躍し、クラブシーズンを海外リーグで戦う選手たちの活躍を振り返る。今回は4月10日(水)〜15日(月)に行われた試合結果をお届けする(日程はすべて現地)。
イタリア・セリエA、髙橋藍の所属するモンツァ(レギュラーシーズン5位)は、トレンティーノ(同1位)との準決勝第4戦を11日に迎えた。3勝勝ち抜けのプレーオフで、すでに2敗を喫しているモンツァは第1セットを落としたものの、残りのセットを連取して勝利。成績を2勝2敗のタイに戻し、勝負の行方は14日に行われた第5戦へともつれ込んだ。
第5戦、モンツァは試合開始直後から連続得点でリードを広げ、髙橋がライトから25点目を決めて第1セットを奪う。第2セットは終盤まで一進一退の攻防となるが、スティーブン・マー(カナダ)の活躍で抜け出したモンツァが連取。しかしトレンティーノの反撃にあい第3、4セットを落としてフルセットへ突入。14-12と先にモンツァがマッチポイントを迎えたものの、トレンティーノに追い上げられてジュースとなったが、15-15から髙橋が連続得点をあげて勝利。ディフェンディングチャンピオンを相手に2連敗から3連勝の逆転勝利でファイナル進出を決めた。
この試合で19得点をあげ、MVPに選ばれた髙橋は、日本人としては2002-03シーズンに優勝したトレビソに所属していた加藤陽一以来、2人目のセリエA決勝進出を果たした。
スパイクを放つ石川祐希【Photo:Lega Pallavolo Serie A】
イタリア・セリエA、石川祐希のミラノ(レギュラーシーズン6位)はペルージャ(同2位)とのプレーオフ準決勝第4戦を11日に戦った。幸先よく第1セットを奪ったミラノは、第2セット、マテイ・カジースキ(ブルガリア)のサービスエースで24-23と先にセットポイントを迎えるが、ペルージャの粘りに逆転を許しセットを落とした。勢いに乗るペルージャの攻撃をはね返すことができず第3、4セットも奪われ、惜しくもプレーオフ準々決勝敗退となった。石川はチーム2位の15得点(サーブ1得点、ブロック2得点含む)。ミラノはトレンティーノとの3位決定戦に回り、4月17日(水)に第1戦を戦う。
築城智の所属するドイツ・ブンデスリーガのベルリン(レギュラーシーズン1位)は、フリードリヒスハーフェン(同4位)とのファイナル第1戦を15日に迎えた。レギュラーシーズン中の2回の対戦ではどちらもストレートで勝利していた相手だが、カップ戦ベスト16ラウンドではフルセットでの辛勝と油断できない相手。結果、フルセットにもつれた試合は、フリードリヒスハーフェンに振り切られて、ベルリンは第1戦を落とした。築城は全セットスタメン出場しサーブレシーブの返球率は70%(Aパス返球率52%)と高い数字を残した。
ルーマニアA1リーグ、ディナモ・ブカレスト(レギュラーシーズン4位)の山本龍は、10日にガラツィ(同1位)とのプレーオフ準決勝第2戦で第1、2セットに途中出場。試合はフルセットで勝利して、準決勝の成績を1勝1敗とした。2戦先勝勝ち抜けのため、決勝進出に向けて負けられない第3戦は、またもフルセットの熱戦に。山本は第5セットに途中出場を果たすが、試合は惜しくも敗れ、決勝進出ならず。3位決定戦に回っている。
【海外リーグに所属する2023年度日本代表選手の個人成績まとめ・4/10〜15】
【イタリア・セリエAプレーオフ結果一覧】
【次ページ】19得点をあげMVPに選ばれた髙橋藍の得点シーンを見る