髙橋藍のモンツァはセリエA準優勝 ミラノは3位で石川祐希はMVPの活躍 【海外リーグ所属男子日本代表選手・4/27〜/29】
- 日本代表
- 2024.04.30
3年目のシーズンを準優勝で終えた髙橋藍【Photo:Lega Pallavolo Serie A】
バレーボール男子日本代表に昨年度登録され、クラブシーズンを海外リーグで戦う選手たちの活躍を振り返る。今回は4月27日(土)〜29日(月)に行われた試合結果をお届けする(日程はすべて現地)。
イタリア・セリエAの髙橋藍が所属するモンツァ(レギュラーシーズン5位)は、28日にペルージャ(同2位)とのプレーオフファイナル第4戦を戦った。1勝2敗とペルージャに王手をかけられたモンツァは、髙橋藍のスパイクやサービスエースなどの活躍で第1セットを先取。しかし第2セットを落とし、続く第3セットも中盤抜け出したペルージャが先に20-24とセットポイントを握る。そこからモンツァは驚異の粘りを見せて、エリック・レプキー(カナダ)のアタックや髙橋のサービスエースなどで同点に追いついたものの、再びペルージャに突き放されて第3セットを落とす。第4セットは3連続失点でスタートすると、その後もペルージャの攻撃を止めることができず、セットを奪われ、モンツァは敗れた。チームは2000/01シーズン以来の準優勝(当時のチーム名はエーシステル・ミラノ)で幕を閉じた。ペルージャは2017/18シーズン以来2度目の優勝を飾った。
髙橋はこの試合14得点(サーブによる3得点含む)の活躍。プレーオフ14戦を戦い平均15.1得点、サービスエースは合計19得点をあげ、イタリアでのシーズン3年目にして準優勝を経験するなど実りの多い一年となった。
チームメートと喜ぶ石川祐希【Photo:Lega Pallavolo Serie A】
イタリア・セリエA、石川祐希の所属するミラノ(レギュラーシーズン6位)は、トレンティーノ(同1位)とのプレーオフ3位決定戦第4戦を27日に戦った。この日の石川はVolleyball WorldのSNSでBEAST(野獣)モードと例えられるほどアグレッシブに攻めた。序盤から石川のバックアタックなどでリードしてミラノが第1セットを先取。第2セットを落とし、第3セットもトレンティーノに先行されるが、9-9から石川のスパイクで逆転に成功すると、その後もバックアタックなどでリードを広げてセットを奪い返す。第4セットはミラノが終盤にリードを奪うと、最後は石川が二段トスから相手コート奥にスパイクを決めて勝利。チーム初の3位を決めた。
石川にとって今季1試合での最多記録となる28得点(サーブによる2得点を含む)、アタック決定率は70%と突出した数字を記録。この試合のMVPに選ばれた。またプレーオフ13戦で平均18得点、サービスエースは合計19本を記録。勝負強いプレーでチームをけん引し、自身初となるセリエAでの3位を勝ち取った。
石川は試合後「(優勝という)目標が達成できずに悔しい思いですが、3位という結果で昨シーズンよりもよい結果を出せたことは何よりです。目標達成まであと一歩だったことに力不足を感じつつ、チームの中心としてチームを引っ張ってくることができた手応えもあるので、まだまだ成長できると感じています。最後に、今シーズンもたくさんの応援をありがとうございました。皆さんの応援が間違いなく僕の力になりましたし、現地のサポーター、日本だけでなく海外から応援に駆けつけてくれた方、日本から応援してくださった方に感謝したいです」と今シーズンを振り返った。
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ドイツ・ブンデスリーガ、ベルリン(レギュラーシーズン1位)築城智は、フリードリヒスハーフェン(同3位)とのプレーオフファイナル第5戦を28日に戦った。ディフェンディングチャンピオンのベルリンはレギュラーシーズン1位で通過、国内カップ戦を2つ制するなどチームの力は頭ひとつ抜けていたが、ファイナルは2連敗スタートと思わぬ苦戦を強いられた。しかし、第3、4戦を取り返し、迎えた最終第5戦は実力を出しきってストレートで勝利。築城は全セットに出場した。プレシーズンのバウンスハウスカップ(優勝)、国内カップ戦DVVポカールにつづいて三冠目を手にした。
ルーマニアA1リーグ、山本龍の所属するディナモ・ブカレスト(レギュラーシーズン4位)は、ラピド・ブカレスト(同2位)とのプレーオフ3位決定戦第3戦(28日)、第4戦(29日)を戦い、通算成績は2勝2敗。最終第5戦が5月1日(水)に行われる。
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