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「すべてはパリのために」 男子日本代表がネーションズリーグを前に意気込みを語る  

 

 

  パリオリンピックでのメダル獲得を目指す男子日本代表チームが57日、都内で記者会見を行った。会見にはフィリップ・ブラン監督、イタリアから帰国間もないキャプテン石川祐希や髙橋藍をはじめ16名の選手が登壇。521日(火)にブラジル・リオデジャネイロで第1週の開幕を迎えるネーションズリーグを前に意気込みを語った。

 

 まずブラン監督は、今年のスローガン『ALL FOR PARIS(すべてはパリのために)』を発表。「(オリンピック出場権を獲得した)昨年のOQT(オリンピック予選)が終了したときには計り知れない喜びと満足感を覚えた。私の願い、そして私たちみんなの願いは、大きな夢を見続けること。私の夢、私たちの夢は、オリンピックでメダルを獲得すること。パリでメダルを獲得することは、日本のバレーボールの歴史に新たな1ページを刻むことになるだろう。私たちの成功は個人だけの力によるものではない。運命は我々の手の中にある」とスローガンに込めた思いを語った。

 

 さらに「今年の我々の重要目標は、パリオリンピックでメダルを獲得すること。それは非常に野心的な目標だ。すべての国は同じ野心を持っており、それぞれ最高のレベルでプレーする準備をしてくる。競争は非常に厳しいものになるだろう。しかし、私たちにはその挑戦に立ち向かう熱意と決意がある」と強い思いを言葉にした。

 

 ブラン監督は、すでにオリンピック出場権を獲得している状況で臨むネーションズリーグのテーマとして下記の3つを挙げた。

 

1)高いレベルでオリンピックに臨むため、チームが高いパフォーマンスを発揮できるよう準備すること。パフォーマンスが正しければ、我々の目標は達成される

2626日に行われるオリンピックの抽選に直結する、世界ランキングを上げること。メダルを獲得するためには、まず準々決勝に進む必要がある。プール(グループ分け)の構成は重要で、有利な抽選結果を得るためには世界ランキングで上位5位以内である必要がある。最も危険な(ランキングを争う)相手はアルゼンチンだろう(57日時点で日本は4位。アルゼンチンは6位)

3)ネーションズリーグのファイナルラウンドの試合形式はオリンピックと似ており、私たちの戦いにプラスの影響があるだろう。準決勝に進出してメダルを獲得するためには、準々決勝を勝たなければならない

 

 オリンピックに出場するメンバー12名および補欠選手1名の選出は、(1)ネーションズリーグ中に発揮したパフォーマンスと試合への影響力 (2)チーム内の戦術面、メンタル面、チーム力における選手相互の関係を選考基準として、ネーションズリーグ終了後に行われるという。

 

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 会見後には、各選手の個別取材も行われた。石川と髙橋(藍)の2人は、イタリア・セリエAでのプレーオフを終えて間もないこともあり、チームへの合流は531日(金)からとなるが、久々に日本代表の仲間たちと顔を合わせたことで士気も新たにした様子。石川は「バレーに対する意識やバレーに向き合う時間など、すべてにおいて(日本は)メダルを取るべきチームだと思っている。ファイナルにいく体験、イメージがないので、ネーションズリーグのファイナルで戦う体験が必要だと思う」とコメント。髙橋は「セリエAのプレーオフ、ファイナルを戦って、勝つ難しさを感じることができた。東京から3年間、ずっとパリで戦う準備をしてきた。常にトライしていろいろなかたちをつくってプレーしてきた」と積み重ねた時間に自信をうかがわせた。

 

 関田誠大は「ブラン監督からは『コンビネーションを合わせろ』ということを言われている。そのために自分から話しかけにいったりしてコミュニケーションを大事にしている」と、コートの内外問わずチームの司令塔として高い意識を持って臨んでいることを言葉にした。

 

 西田有志は「このメンバーでやるのは最後かもしれない。この67年、何人か入れ替わりはあるけれど一緒のメンバーなので、メダルを獲得するのが第一の目標」と、ここまでともに歩んできた仲間たちとともに臨む大舞台に向けた強い覚悟を見せた。

 

 チームは8日(水)に国内合宿を終え、ネーションズリーグ開幕に備えて9日(木)~17日(金)までオランダで合宿を行う。

 

 ネーションズリーグ第2週は64日(火)~9日(日)まで、西日本総合展示場(福岡・北九州市)で開催され、日本はイラン、ドイツ、ポーランド、スロベニアと対戦する。

 

 昨年のネーションズリーグではファイナルラウンドに進出し、チーム史上最高となる3位の成績を収めた男子日本代表。今年はそれを上回る成績を残し、727日(土)に開幕するパリオリンピックに向けて弾みをつけたい。

 

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