佐賀県の中学校女子チームによって争われる「第1回 川﨑バレーボールグランプリ」が5月4日、5日に鹿島市民体育館(佐賀)を中心に行われた。これは17年にわたり指導普及に携わり、昨年、一昨年と鹿島西部中(佐賀)を全日本中学校選手権大会に導いた川﨑智幸監督の功績を称え、その名前を冠にしたもの。なお“グランプリ”という名称にしたのは、川﨑監督が大のプロレス好きなことが背景にあり、新日本プロレスのIWGPにあやかって、大会の通名も「KVGP」に。さらには優勝チームへ贈呈されるのはトロフィーや楯ではなく、チャンピオンベルトという趣向を凝らした大会だった。
チャンピオンベルト“KVGP”を腰に巻く鹿島西部中の森田キャプテン
佐賀県のほか近隣県の中学校計32チームによって大会は行われ、鹿島西部中が優勝。森田ありさキャプテンは「初めは少し恥ずかしかったですが、ズシッとくるチャンピオンベルトに“初代チャンピオン”という責任の重さを感じました」と喜んだ。
川﨑監督は現在、鹿島西部中を指導するほか、これまで佐賀県内で年に4回の強化練習会を開いており、そのうちの一つを今回、名称を改めて実行した。また週に一度、40名近くの学生を対象にバレーボール塾を開催。そこでは「チームをつくるのではなく、あくまでも塾なので、とにかくボールに触ってもらうことを大事にしています。ここで身につけた力を、それぞれの学校に戻って還元してもらいたい」という狙いがある。大会の開催だけでなく、指導普及にも今後いっそう注力していく考えだ。
(写真/大会提供)
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