令和6年度近畿高等学校バレーボール優勝大会兼第77回近畿6人制バレーボール高等学校男女選手権大会(男子)は7月15日(月・祝)に大会最終日を迎え、準決勝、決勝がAsueアリーナ大阪(大阪)で行われた
洛南高
攻める姿勢を取り戻し
失セット0でV
今季注目のエース中上烈キャプテン率いる洛南高(京都)が、5大会ぶり4回目の頂点に立った。
決勝の第1セットは近江高(滋賀)のサーブに苦しみ、10-15とリードされたが、サーブで対抗。松元海侍、中上キャプテン、大西風弥のサービスエースで追い上げると、中上キャプテンのバックアタックで17-17と同点に。終盤にはリリーフサーバー吉田海斗のサービスエースなど5連続得点でセットを先取した。続く第2セットは中上キャプテンのバックアタックを含めた豪快なスパイクを軸に得点を重ね、失セット0で栄冠をつかんだ。
開会式が行われた12日(金)まで試験期間で、十分な調整ができずに迎えたインターハイの前哨戦。プレー面以上に求めたのが、メンタル面での成長だった。3回戦の社高(兵庫)戦ではストレート勝ちしたものの、第2セットで27-25とジュースに。細田哲也監督が語る「守りに入ると一気に弱くなってしまう」という悪癖が出てしまい、試合後には指揮官からゲキが飛んだ。その後は攻める姿勢を取り戻すと、決勝も第1セットのビハインドをはねのけた。中上キャプテンは言う。
「今回はずっと先生(細田監督)に技術面じゃないと言われていました。あまりコンディションを整えていない状態でここまでできたのは、技術面より精神面が成長したというか。自分が絶対に決める、絶対に攻めるという気持ちを一人一人が持っていたら、インターハイはおのずと結果がついてくると思います」
波に乗ったら止まらないバレーを、インターハイが行われる大分の地でも。「(ここからはもう怒らないように頑張りたいと思います」と笑う指揮官の願いがかなえば、全国の頂点も見えてくるはずだ。
近江高
ディフェンス面の課題も
インターハイへの収穫に
決勝で敗れた近江高は、村西寛太、最高到達点343㎝を誇るルーキー草野烈の両エースをはじめ、高い攻撃力を誇るスパイカー陣が力を発揮。太田勝之監督が「どこからでも攻撃できるのが強みだと思っています」というストロングポイントを発揮し、準々決勝の市立尼崎高(兵庫)戦、準決勝の昇陽高(大阪)戦と2度のフルセットを制した。
決勝では相手エース中上のスパイクに屈したが、指揮官は「練習では味わえない高さから打たれたので、これからはそういったものへの対策ですよね。ステージが上がるにつれて課題が出て、収穫の多い大会だったと思います」と前を向いていた。
15日の試合結果
【準決勝】※★印はインターハイ出場校
近江(滋賀) ★ 2(21-25、25-16、25-20)1★ 昇陽(大阪)
洛南(京都) ★ 2(25-18、25-22)0 ★ 開智(和歌山)
【決勝】
洛南(京都) ★ 2(25-21、25-22)0 ★ 近江(滋賀)
文・写真/田中風太(編集部)
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