令和6年度近畿高等学校バレーボール優勝大会兼第77回近畿6人制バレーボール高等学校男女選手権大会(女子)は7月15日(月・祝)に大会最終日を迎え、準決勝、決勝がAsueアリーナ大阪(大阪)で行われた
金蘭会高
万全ではなくても
失セット0で頂点に
金蘭会高(大阪)が、同校、そして四天王寺高(大阪)が持つ連覇記録を塗り替え、初の10大会連続(10回目)優勝を成し遂げた。先輩たちからのバトンをつないだ西村美波キャプテンは「重かったです」と苦笑いしながらも、「すぐにインターハイがあるので、ほっとしていられない」と気を引き締めた。
京都橘高(京都)と対戦した決勝。第1セットは相手の堅い守りをなかなか崩せず、終盤まで一進一退の攻防となった。だが、23-22からミドルブロッカー花岡明里が2本のスパイクを決め、セットを先取。25-12と危なげなく第2セットを連取し、失セット0で近畿を制した。
6月16日(日)〜23日(日)には2024女子U18アジア選手権大会で馬場柚希ら3選手が、7月1日(月)〜9日(火)には2024女子U20アジア選手権大会で西村美波キャプテン、大森咲愛の両エース、セッター花岡千聡、リベロ西川凜がチームを離脱。メンバーがそろわない期間が長く、今大会は試合を重ねるごとに攻撃の精度やチームとしての一体感を高めた。
池条義則監督は「そのなかでも勝ったのは収穫」と語ったが、「あまりよくなかったですね。だんだんと慣れていい感じになりましたが、やっぱりまとまって練習をしないと」と再認識。U20日本代表ではミドルブロッカーとしてプレーしていた西村キャプテンは「レフトでトスを合わせることが少なくて、(チームに)帰ってからもなかなか合いませんでした。試合の中で合う本数が増えてきましたが、練習でもっと詰めていきたいです」と課題を口にした。
7月25日(木)から行われ、2年ぶりの優勝を目指すインターハイでは、予選グループ戦で東九州龍谷高(大分)と対戦する。西村キャプテンは「この1週間で連係をもっと詰めないと全国では勝てない。初戦の相手の東龍(東九州龍谷高)は強いので、粘り負けしないように頑張りたいです」と今季初の全国の舞台へ意気込んだ。
京都橘高
ルーキーコンビの活躍が
インターハイへの光明
2大会連続準優勝の京都橘高は、決勝ではオポジットに久嶋歌乃、ミドルブロッカーに足立めいと2人の1年生を起用。三輪欣之監督は、身長170㎝で最高到達290㎝を誇る足立には「攻撃は角度がある。ブロックは相当期待しています」、久嶋に対しては「パンチ力があって守備もできる」と将来性を評価する。「スタートの6人だけで戦えるとは思っていないので、これからは1年生2人を鍛えて試合で使えるようにしたいです」と夏以降の戦いも見据えていた。
15日の試合結果
【準決勝】 ※★印はインターハイ出場校
金蘭会(大阪) ★ 2(25-12、25-22)0 神戸常盤女(兵庫)
京都橘(京都) ★ 2(25-20、18-25、30-28)1 ★ 氷上(兵庫)
【決勝】
金蘭会(大阪) ★ 2(25-23、25-12)0 ★ 京都橘(京都)
文・写真/田中風太(編集部)
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