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男子大会の栄冠をつかむのは? 四強チームの勝ち上がりをチェック【北部九州インターハイ2024】

谷本悦司(駿台学園)

令和6年度全国高等学校総合体育大会バレーボール競技大会(北部九州インターハイ2024)男子決勝トーナメントの準決勝と決勝が、ダイハツ九州アリーナ(大分)で8月4日(日)に行われる。ベスト4進出チームのここまでの勝ち上がりを振り返る

 


谷本悦司(駿台学園)

 

準決勝 駿台学園高対鎮西高

■駿台学園高(東京①)
 春高連覇を成し遂げた昨年度から大型化しても、鉄壁の守りは健在だ。準々決勝では、同じくディフェンスがウリの高川学園高(山口)と対戦。春高でベストリベロ賞に輝いた谷本悦司キャプテン、植草光稀を中心にボールをつなぐと、第2セットはブレイクを許さず。緊張感のある我慢比べを制した。
 安定した守りから、セッター三宅綜大が自在にトスを展開。身長197㎝の川野琢磨、高校屈指のパワーを誇る櫻井信人を軸に、相手に的を絞らせない。身長190㎝台の選手を最大4人コートに入れる布陣もあり、連覇に向けた引き出しも多い。

 

■鎮西高(熊本)
 今年の鎮西高は1、2年生が中心。1年生エース、一ノ瀬漣の活躍が光るが、オポジットの2年生岩下将大の得点力の高さにも注目だ。セッターは2年生の福田空。岩下とはJOC熊本県選抜から一緒にプレーをしており、二人はいつも一緒に練習しているそう。岩下が「信頼を寄せている」という司令塔の組み立ては、最終日でも発揮できるか見ものである。
 ここまで失セット0ながらも、決勝トーナメント2回戦の都城工高(宮崎)戦、準々決勝の習志野高(千葉)戦では逆転で勝利をものにしている。岩下は「ガンガン攻めていきたい」とアグレッシブな戦いを予告した。

 


岩下将大(鎮西)


洛南高対東福岡高

 

■洛南高(京都)
 大会直前のアクシデントを乗り越え、近畿王者が最終日に勝ち進んだ。開幕の2日前にセッター樋口卓朗が左足小指を骨折。予選グループ戦、決勝トーナメント2回戦はフルセットでの勝利と苦しんだが、樋口の代わりに入った清水愛音が躍動した。そのトスワークはもちろん、1点が決まるたびに全力で喜びを表現する明るさが、チームに勢いをもたらしている。
 勝負どころで頼りになる高校屈指のエース中上烈キャプテンを擁し、攻撃力の高さが光る。「波に乗ったら止まらないバレー」で、会場を盛り上げられるか。

 


⑤中上烈(洛南)

 


■東福岡高(福岡)


 九州王者の東福岡高は、失セット0で最終日へ。決勝トーナメント3回戦では北信越王者の福井工大附福井高(福井)にストレート勝ちし、一つの山場を乗り越えた。
 首藤柚希、安座間琉新のツーセッターが攻撃を組み立て、縦横無尽にスパイカー陣が躍動。コンビバレーは例年より複雑化し、フェイントを絡めた攻撃で相手を惑わす。なかでも高い得点力が光るエース松下晃大は、最高到達点339㎝から威力あるバックアタックを放つ。
 1年前は13年ぶりに全国の舞台を逃した夏。昨年度から主力を務める3年生を軸に、見据えるのは10年ぶりの頂点のみだ。

 


⑤首藤柚希(東福岡)

 

 

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