第78回国民スポーツ大会関東ブロック大会(少年男子)は8月21日(水)に大会2日目を迎え、小瀬スポーツ公園武道館(山梨)でダブルイリミネーション方式による代表決定戦を行った。東京都、千葉県、神奈川県、栃木県の各代表が、10月6日(日)~9日(水)に吉野ヶ里町文化体育館(佐賀)ほかで開催される本戦の出場権を獲得した
東京都
先日のインターハイを制した駿台学園高中心の東京都は、20日(火)の神奈川県戦、21日の群馬県戦と、一度も20点以上を奪われることなく本戦へ。群馬との代表決定戦では第1、第2セットで大きくメンバーを入れ替え、ベンチ入りの12名全員がコートに立った。
今大会の指揮を執るのは、駒澤大高を昨年度の春高都予選で36年ぶり、今年のインターハイ都予選で37年ぶりの本戦に導いた戸田光信監督。「もう5、6年やられていたので。私はそういう器ではないんですけど、『そろそろやろうか』と高体連と相談をして」と駿台学園高の梅川大介監督からバトンを受け継いだ。
ベンチ入り12名のうち8名が、中学3年生時のJOC杯で東京都代表として優勝。駿台学園高の全国二冠目も懸かり重圧は大きいが、戸田監督は「日本一の子たちを預かっているので、『ベスト8』『一戦必勝』なんて言っていられない。日本一を目指して、東京都として恥じないかたちで頑張りたいです」と力強く語った。
インターハイベスト8の習志野高単独チームの千葉県は、修正力の高さが光った。
切符を懸けた山梨県戦は第2セットを落としたものの、最終第3セットは冷静に対応。サーブとサーブレシーブを意識して主導権をつかんだ。中央からの攻撃も機能すると、鈴木明典監督が「この夏の一つ収穫」と手応えを口にしたミドルブロッカーのローガン健造の活躍も光り、第3セットは25-18でものにした。
指揮官が「同じような攻撃をしたかったですが、まだ自信がなかったというか。使う勇気がなかった」と語るインターハイから成長した姿を見せ、自信を深めて本戦に臨む。
身長191㎝で全国高校選抜にも選ばれた松田悠冬(慶應義塾高)が攻撃を組み立てる神奈川県に、頼もしい戦力が加わった。オポジットに入ったのは、8月下旬に行われた2024男子U18アジア選手権大会のメンバーに選ばれた永瀬皓基(舞岡高)。20日は東京都に0-2で敗れたが、そのサウスポーの活躍もあり、21日は連勝を飾った。松田は「今までのライトの選手(慶應義塾高の安東知哉)もいいプレーをしていましたが、チームに左利きの選手がいなかったので。幅の利いたプレーができるようになって、すごくメリットだと思います」と実感。およそ1ヵ月半後の本戦へ、さらに精度を高めていく。
#1松田、#4永瀬(神奈川県)
栃木県は20日の山梨県戦でストレート負けを喫したが、川田夢叶、菊地恵叶(ともに足利大附高)らが躍動し、埼玉県戦ではフルセットの末に勝利。続く群馬県戦は2-0と快勝し、本戦への切符を手にした。
21日の試合結果
第1試合(代表決定戦)
★東京(駿台学園高7、駒澤大高3、日本学園高1、安田学園高1) 2(25-12,25-19)0 群馬(高崎高7、前橋商高2、高崎経大附高1、伊勢崎高1、桐生市商高1)
★千葉(習志野高12) 2(25-16,24-26,25-18)1 山梨(日本航空高10、日川高1、都留興譲館高1)
第2試合
神奈川(慶應義塾高10、舞岡高1、東海大付相模高1) 2(25-18,25-15)0 茨城(土浦日大高7、霞ヶ浦高4、水戸啓明高1)
栃木(足利大附高10、作新学院高1、宇都宮清陵高1) 2(25-17,24-26,25-23)1 埼玉(埼玉栄高6、昌平高4、正智深谷高1、上尾高1)
第3試合(代表決定戦)
★神奈川 2(25-21,25-16)0 山梨
★栃木 2(25-16,25-21)0 群馬
※都県名のあとの()が構成する学校名と人数。★が代表権を獲得
文・写真/田中風太
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