駿台学園高男子が文化祭のエキシビションマッチで慶應義塾高に勝利 およそ750人の観客、応援団で春高さながらの空気に
- 高校生
- 2024.09.26
駿台学園高(東京)と慶應義塾高(神奈川)のエキシビションマッチが、「駿台学園文化祭」にて9月21日(土)に行われた。インターハイ連覇を飾った男子バレーボール部のプレーを見ようと、会場には多くの観客が集まった
サーブを放つ櫻井。立ち見も含め、大勢の観客がそのプレーを見つめた
声が聞こえず
連係に苦悩
駿台学園高の体育館が、春高さながらの空気に包まれた。フロア、2階席を合わせて約750人の観客。慶應義塾高の応援団と吹奏楽部も駆けつけ、その迫力あるテーマにコート内の声はかき消された。堅守の駿台学園高では珍しく、ボールをお見合いするシーンも。来年1月の春高に向けた予行演習となり、得点源の櫻井信人は「自分たちの声が通りづらいのは春高でもあるので、今のうちに経験できてよかったです」とうなずいた。
試合は3セットマッチの特別ルールで行われ、3-0で駿台学園高が勝利。5本のサービスエースを決めた櫻井を筆頭に、川野琢磨やリリーフサーバーの畠昊太郎のサーブで主導権を握った。梅川大介監督は「ミス覚悟で打つことを練習してきたので。うちらしくないミスの多さもあったと思いますが、それをコントロールして入れることを今は掲げています」と収穫を口に。ただ、「ほかの選手はもっと練習が必要」と注文も忘れなかった。
勝利を決めた第3セットは、アウトサイドヒッターの川野をオポジットで起用。身長194㎝のミドルブロッカー小布施琢磨、190㎝のアウトサイドヒッター落合康陽の両1年生を投入し、夏場に鍛えた成果も確かめた。
慶應義塾高の渡辺大地監督(右)は、梅川監督(左)にとって東亜学園高(東京)の後輩。梅川監督は「(提案に)乗ってくれて、ほんとうに感謝しかないです」
記念Tシャツも作製し
盛況のイベントに
学校からの提案で実現したという、駿台学園高の文化祭では初めての招待試合。それぞれのユニフォームをデザインした記念Tシャツを作製し、試合後は保護者やファンと交流する時間も設けた。盛況でイベントを終え、指揮官は「これ、もっとできるな」と言って続けた。
「例えばこの3セットマッチを午前中に見せて、午後はお客さんが帰ってから5セットをやるのも問題ない。こういうものがどんどん増えてもいいと思いますね。ただ、ほんとうはこれをリーグ戦でやりたくて。まずは関東近郊の東京、埼玉、神奈川、千葉などで2チームずつぐらい出して、午前中はリーグ戦、午後から練習試合をしてもいいですよね」と夢は膨らむ。
文化祭で束の間のリフレッシュのあと、主力の3年生たちは10月6日(日)から佐賀県で行われる国スポへ。選抜チームで、昨年は5位に終わった鬼門に挑む。櫻井は「東京のすごいエースたちが集まっていますが、恥をかかないようなプレーをして、(川野)琢磨と一緒にまた日本一の景色を見にいきたいです」と力強い眼差しで語った。
記念Tシャツを着用し、撮影をする両校の選手たち