佐賀県で開催されている第78回国民スポーツ大会(SAGA2024国スポ)、少年男子のバレーボール競技のトーナメント1回戦が10月6日(日)に吉野ヶ里町文化体育館(佐賀県)ほかで行われた。川内商工高中心の鹿児島県は、雄物川高単独チームの秋田県にストレート勝ちした
3年生を前にサイド転向
光るポテンシャル
鹿児島県の緊急事態を、宇都宮海児(樟南高3年)が再び救った。
8月の国スポ九州ブロック大会では、その約1週間前にねんざしたエースの小園壱(川内商工高3年)に代わって出場。3連勝を飾り、予選1位通過(Aパート)に貢献した。そして今大会は攻守の要である尾田原琉碧(川内商工高2年)が4日前の練習試合でねんざ。田代博明監督(川内商工高)は「スタメンでいくぞ、と言うとひょうひょうとしていました(笑) ものすごくありがたいです」と今大会も身長189cmの宇都宮に託した。
尾田原を欠いたことで、川内商工の代名詞である「高速コンビバレー」をなかなか発揮できず。序盤は攻撃にリズムが生まれなかったが、尻上がりに調子を上げる小園のスパイクなどでリードを広げると、20-19と迫られた終盤には宇都宮のブロックアウトとバックアタックを含む3連続得点。25-20でセットを先取した。
第2セットは宇都宮の肩の柔らかさを生かしたインナーへのスパイクも光り、25-13と圧倒。対角を組む小園は「ほんとうに高さがあって、ブロックでも止めてくれるので助かっています」、指揮官も「ブロックの上からたたいてくれた。合格点です」と賛辞を送った。
小学生のころから、主戦場はコート中央。アウトサイドヒッターに転向したのは昨年の新チームになってからで、「今年の夏ぐらいから感覚をつかめてきた」という。175cmだった中学3年生時からまだ少しずつ伸びているという身長、そして「335cmくらい」と語る最高到達点からは大きなポテンシャルを感じさせる。「大学で頑張って、Vリーガーになれたら」という未来に近づくためにも、自身初めての全国三大大会はこれ以上ない糧だ。
7日(月)に行われる2回戦の相手は、インターハイで連覇した駿台学園高が中心の東京都。「強い相手ですが、どこまで通用するか楽しみです」。1年前は想像していなかった未来に、ワクワクは止まらない。
試合結果
鹿児島県 2(25-20,25-13)0 秋田県
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