令和6年度皇后杯全日本バレーボール選手権大会関東ブロックラウンドが10月19日に小田原アリーナ(神奈川)で行われた。筑波大、東京女体大と青山学院大が、12月12日(木)からAsueアリーナ大阪(大阪)で開催される皇后杯ファイナルラウンドへの出場を決めた。各大学はこのあと全日本インカレ、そしてファイナルラウンドの戦いが迫っている。それぞれのチーム状態や、今後への意気込みを紹介する
筑波大
苦しみながらファイナルラウンドの切符を獲得
10月13日まで行われていた関東大学秋季リーグ戦では2位と、惜しくも優勝を逃した筑波大。「チームの調子が上がってこなかった」と中村悠キャプテンが振り返るように、共栄学園高(東京)との試合では苦戦をしいられる。セットカウント1-1の第3セット、序盤に8-1と7点差をつけていたが、相手エースの秋本美空や宇都木乃愛のスパイクなどで徐々にリードを縮められ、ついに山中満月のサーブで19-19の同点に追いつかれる。しかし筑波大はセッターの熊谷仁依奈が阿部明音にトスを集めると、その阿部の3連続得点などで逆転を許さず、辛勝した。
続くAグループ代表決定戦で明海大に勝利し、ファイナルラウンド進出を決めたが、選手たちに満足した様子はなかった。4年生オポジットの門田湖都は「一人だと勝てないので、全員で一丸となって戦っていきたい」と気を引き締める。今春のリーグ戦で全勝優勝した強さを取り戻し、11月25日(月)から始まる全日本インカレ、そしてファイナルラウンドの舞台に挑みたい。
東京女体大
今秋ベストスコアラー賞の佐藤彩夏が好調を維持
Bグループ代表決定戦では日本大と対戦。今丸好一郎監督は「(2年生の)佐藤が決まらないと勝てない」と不安視していたが、その佐藤は得点を量産。要所でトスが上がると、ライトから決めきって、第1セットをものにする。第2セットも佐藤や3年生アウトサイドヒッターの菊田美優が得点を重ね、ストレートで勝利。ファイナルラウンドへの切符を獲得した。
秋季リーグ戦ではフルセットの試合を勝ちきることが多かった。「苦しい場面でもみんなで1点を取る力がついている」と得点源である佐藤も手応えを感じている。3年生以下の選手が中心のチームは、全日本インカレ、そしてファイナルラウンドでどんな戦いを見せるのか。
青山学院大
秋季リーグ優勝の勢いそのままに
完勝でファイナルラウンドへ
秋季リーグ戦での優勝から約1週間で臨んだ関東ブロックラウンドでも、強さを発揮した。Cグループの代表決定戦では日本体大をサーブで崩してペースをつかむ。第1セットは秋季リーグの後半戦から起用されている1年生の土橋由里子が、第2セットでは4年生オポジットの髙橋美鈴が得点を重ね、主導権を握ったまま試合を進めた。秋山美幸監督が「自分たちで流れを渡してセットを落とさないように挑んだ」と話したとおり集中力を切らさず、見事に勝利を収めた。
「泥臭く、相手をほんろうするバレーを掲げている」(髙橋)という青山学院大は、この勢いのまま全日本インカレ、そしてファイナルラウンドへ向かっていく。秋山監督の理想は「誰が出ても『青学』のバレーができる」こと。集大成に向けて、さらにチームを仕上げていきたい。
※土橋の土の字は土の右上に点がつく異体字
【試合結果】
Aグループ代表決定戦
筑波大 2(25-16,25-22)0 明海大
Bグループ代表決定戦
東京女体大 2(25-21,25-20)0 日本大
Cグループ代表決定戦
青山学院大 2(25-17,25-16)0 日本体大
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