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昇陽高と清風高が本戦へ ともにサーブで勝利をたぐり寄せる【春高2025大阪府予選(男子)】

第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会大阪府代表決定戦は、10月27日(日)に大阪経済法科大学総合体育館で行われた。男子は昇陽高が3年連続3回目、清風高が10年連続32回目の本戦出場を決めた

 

 

サービスエースを連発した昇陽高の藤岡(中央)

 

昇陽高

サウスポー藤岡のサーブで流れを引き寄せる

 

 選抜チームとして臨んだ国スポでは5位に入るなど、今季も全国で経験を積んできた昇陽高だったが、第1セットは序盤からエースがつかまった。昨年度から唯一のレギュラーである小瀬維都キャプテンがブロックされるなど、中盤には12-13と追う展開に。小瀬キャプテンは「どこで決めようかな」と悩むなか、チームを救ったのがサウスポーの藤岡将生だ。13-13からネットにかかりながらも連続サービスエース。21-21と追いつかれた終盤には再びサーブでブレイクし、セットを先取した。

 

 藤岡のサーブは第2セットも火を吹き、4-2から再び連続サービスエース。その後はセッター松尾友空がクイックを絡めた攻撃で得点を重ね、終始リードを譲らず。最後は小瀬キャプテンのサービスエースで試合を締めた。今井駿介監督は、「今日の鍵はサーブだと思っていました。藤岡がいちばんよかったですが、フローターサーブの西村(優汰)、小瀬もいい効果を与えていました」とたたえた。

 

 インターハイ、春高でベスト4に入った昨年度からガラッとメンバーは変わったが、今季も府内で強さを見せてきた。レギュラーとしての初めて春高に臨む藤岡は、「身長が高くない(180㎝)ので、もっと技術を上げたい」とさらなるレベルアップを誓った。

 

 

 敗れた常翔学園高は、スタメンが2年生中心の若きチーム。昇陽高の選手たちとともに国スポに出場した八木原悠人をはじめ楽しみな選手が多く、来年度のさらなる飛躍に期待だ。

 

 

#4八木原悠人(常翔学園高)

 

 

清風高

苦しむ場面も

中のサーブで勝利をつかむ

 

 インターハイ府予選2位の清風高が、苦しみながらも本戦の切符をつかんだ。

 

 第1セットは安定した守りからセッター藤本希槻が幅広い攻撃を展開。オポジット塙大輝の強打や楠瀬翔太のクイックで得点を重ね、25-17で危なげなくセットを奪った。

 

 勝利に王手をかけた第2セットも序盤から6点差をつけるなど試合を優位に進めたが、中盤にムードが一変した。相手のリリーフサーバー片山奏時郎のフローターサーブで崩され、サービスエースを許すなど5連続失点で13-13と同点に。その後も小林啓一郎に強烈なサービスエースを決められるなど、2度の3連続失点で19-20と先に20点台に乗せられた。

 

 それでも、22-22から中健真のサーブでブレイク。相手のミスと身長195㎝のビヴォーネフランチェスコ武彦のブロックでマッチポイントを握ると、最後は中のサービスエースで幕切れ。もともとトスが安定せず、苦手だったというサーブだが、安定するトスを追求してきた成果が出た。「絶対にここで取り切ろう」と強気で攻めてチームに歓喜をもたらし、「ほんとうにうれしかったです」とほほ笑んだ。

 

 

サーブ、スパイクで輝いた#8中(清風高)

 

 塙や全国高校選抜に選ばれたビヴォーネなどポテンシャルの高い選手がそろうが、インターハイ本戦出場を逃すなど、ここまで悔しいシーズンを過ごしてきた。山口誠監督は「きつかったこともあったけど、頑張ってきた結果が少しずつ出てきていると思います。もう1回チームをつくり直して頑張ります」と前を見据えた。

 

 

 近畿大附高は勝利に届かなかったが、下級生時からレギュラーのセッター花岡椋太キャプテンがチームをけん引。積極的にクイックを絡めたトス回しに加え、強烈なサーブで相手を崩したり、前衛ではスパイカーとして得点を決めるシーンも。国スポでチームの5位に貢献した男は、最後までたくましく戦い抜いた。

 

 

準決勝(代表決定戦)の試合結果

昇陽高 225-2125-180 常翔学園高

 

清風高 225-1725-220近畿大附高

 

決勝は行わず、抽選の結果、清風が第1代表、昇陽が第2代表に

 

 

#1花岡椋太(近畿大附高)

 

 

文・写真/田中風太(編集部)

 

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