第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会大阪府代表決定戦は、10月27日(日)に大阪経済法科大学総合体育館で行われた。女子は金蘭会高が14年連続14回目、大阪国際高が2年連続25回目の本戦出場を決めた
金蘭会
高さで圧倒し第1セットは12連続得点の完勝
インターハイ優勝、国スポ準優勝の金蘭会高が、25-6、25-7で圧倒した。池条義則監督は「細かいところを言えばキリはないですが、ともかく1ケタで両セットを抑えたので、ミスはまあ少なかったですね」と快勝を振り返った。
ミドルブロッカー馬場柚希らの高さを生かしたブロックでプレッシャーをかけると、そこから攻撃を展開。エース西村美波キャプテンのスパイクや大森咲愛のバックアタックなど止まらず、試合開始から脅威の12連続得点。その後も馬場の強烈なサービスエースや大森のスパイクなどで畳みかけ、25-7でセットを奪った。
第2セットも7連続得点でいきなり10-1とすると、大量リードをキープ。中盤以降はリリーフサーバーとしてサービスエースを決めた中山沙也やリベロとして途中出場した吉田桜香など、下級生も続々とコートに立った。
インターハイでは決勝で就実高(岡山)をストレートで下して優勝したが、国スポではそのライバルに決勝で0-3とやり返された。西村キャプテンは「春高は最後の全国大会になるので。支えてくださっている方々にしっかりと恩返しができる結果で終われるように」と最終決戦へ意気込んだ。
賢明学院高は夏の女王に敗れたが、インターハイ府予選に続く四強入り。酒井莉菜キャプテンをはじめ下級生も多く、この敗戦を来年度の糧にできるか。
大阪国際高
インターハイの経験を生かし落ち着いた試合運び
インターハイベスト4の大阪国際高は、落ち着いた試合運びで四天王寺高にストレート勝ちした。
インターハイ府予選ではセットを落とした相手に対し、第1セットは序盤から一進一退の攻防に。それでも全国中学生選抜に選ばれた1年生セッター姫子松奏音が冷静にトスを上げ、同じく1年生の磯邊萌心、3年生の川端梨沙と両エースが得点を重ねた。25-18とセットを先取して迎えた第2セットは、磯邊のブロックとスパイクが決まるなど、いきなり4-1とリード。その後も川端の強打などでセットを連取した。
小林明央監督は「四天王寺さんは伝統があって強いチーム。いつひっくり返されてもおかしくないので、スキが出ないように練習してきました。インターハイですごく成長したので、今回は落ち着いてやれたのかな」と勝因を口に。「自分たちの目指すバレーをしっかりとして、インターハイよりも上位を目指していきたい」と夏を越える成績へ決意した。
6年ぶりの本戦を逃した四天王寺高は、4人の1年生がスタメン出場。なかでも身長175㎝の松本紗希乃は高さを生かした強烈なスパイクを放つシーンも多く、来年度の全国大会出場に向け、大きな期待を抱かせた。
準決勝(代表決定戦)の試合結果
金蘭会高 2(25-6、25-7)0 賢明学院高
大阪国際高 2(25-19、25-16)0四天王寺高
決勝は行わず、抽選の結果、大阪国際高が第1代表、金蘭会高が第2代表に
文・写真/田中風太(編集部)
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