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春高2025

【全日本インカレ開幕特別対談】 春高女王で「ずっとライバル」の先輩後輩が大学日本一を争う 就実高出身セッター、岩本沙希(日本体大)と河本菜々子(青山学院大)

  • 大学生
  • 2024.11.25

 大学バレー日本一を決める全日本インカレは、1125日(月)から121日(日)まで船橋アリーナ(千葉)など関東圏の全6会場で開催される。女子で優勝候補の一角を占める日本体大と青山学院大で、攻撃を組み立てるのはともに就実高(岡山)で春高優勝を経験しているセッター、岩本沙希(日本体大2年)と河本菜々子(青山学院大1年)だ。高校時代、レギュラーの座を争って切磋琢磨してきた2人に、1110日の「日本体育大学×青山学院大学2024 大学女子バレーボール対抗戦」で話を聞いた。

 

岩本(右)と河本。試合が終われば仲がいい先輩後輩の関係に

 

 

――今日の試合(日本体大がセットカウント3-1で勝利した11/10の対抗戦)の感想を教えてください

岩本 応援団やチアの方など、大勢の方の前でプレーするという環境はあまりなく、日本体大としても初めてのことでした。たくさんの方が協力してくださってプレーできていると、感じながらバレーをすることができました。

河本 これから全カレ(全日本インカレ)に向けて、こういう会場や応援団の方がいる雰囲気でプレーする経験をできるチームは少ないと思うので、そういう場を設けてくださってすごく感謝しています。

 

――お互いどんなセッターか、それぞれ紹介してもらえますか?

岩本 高校生のときからパス力がすごく身についていたと感じるし、守備力もとても高いです。パス力があるからこそ、(コート)幅を使った攻撃の使い方は上手だなと思います。あと、ちゃんと間をとれていて、相手のブロックをすごく振れているところがすごいと思います。

河本 高校で身についたパス力や守備、トータルして上手という印象です。同世代で、(筑波大2年の)熊谷(仁依奈)さんなど注目されるセッターはほかにもいますが、個人的にスパイカーを生かせるセッターという点では、いちばんだと思います。

 

――それぞれ大学で成長したと感じるのはどんなところですか?

岩本 高校生と大学生ではパワーや高さが違うなかで、トスワークなど学ぶことがたくさんありますし、大学に入って自ら行動することが増えて、自分で考えてプレーする力はすごくついてきていると感じます。

河本 高校だとコンビを使わずにトスを上げることが多かったのですが、 大学ではコンビバレーで、スピードのあるトスを上げる練習を重ねてきました。最初は全然うまくいかず、コンビも合わなかったですが、だいぶ慣れてきました。春から出場させてもらって、その中で(技術が)身についてきたと実感しています。大学生になって、いろいろな視点から考えられるようになったことは、とても成長できた部分だと思います。

 

――どのようなことを大事にして成長していきたいですか?

岩本 コンビを合わせることもありますが、(トスに)気持ちを込めることを大事にしているので、そういうところだけでは誰にも負けたくないです。もっと技術的にもうまくなりたいと思っています。

河本 チームにはそれぞれ強みが違うスパイカーがたくさんいるので、スパイカーを生かせるトスをいちばん大事にしています。劣勢の場面で調子が上がらないスパイカーがいたとしても、その人を(調子に)乗せられるトスを上げることを課題にしています。いちばん大事なのは、「打ってほしい、決めてほしい」気持ちだと思います。ボールに気持ちを乗せて、より成長していきたいです。

 

3回戦で敗れた昨年のインカレで岩本は悔しい思いをした

 

――もともと2人は関東の大学に進学を希望していたのでしょうか?

岩本 自分は関東でやりたいと思っていたので、その中で選びました。

河本 最初は関西の大学でやろうと思っていたのですが、高校で学年が上がるにつれて「もっと高いレベルでやりたい」という思いになり、(青山学院大を)選びました。

 

——今のお2人の関係について教えてください

岩本 仲がいいですね。ずっとライバルみたいな感じですが、ある意味それがいい刺激になっているし、それで仲が深まっている感じもあります。

河本 高校の時から比べられることが多かったので、高校のときはもうバチバチみたいな感じですよね?

岩本 そうだね(笑)

河本 (岩本は1年早く)大学生として多くのことを経験しているので、たくさんアドバイスしてもらっていて、すごくありがたいです。ありがとうございます(笑)

岩本 この前、関東にいる年の近い就実出身メンバーで集まってごはんを食べましたが、お互いオフが合わないので、あまり遊んだりすることはないですね。授業もありますし。

河本 これから余裕ができたら、ですかね(笑)

 

――全日本インカレでは決勝まで対戦のない組み合わせですが、対戦したらどういう戦いをしたいですか?

岩本 青学(青山学院大)さんはすごく粘り強いバレーが強みで、今までも自分たちのバレーが全然展開できずに、何もできない状態で粘り負けてしまうということがよくありました。なので、粘り負けせず、もっと日体(日本体大)のバレーを生かしたいです。簡単に勝てる相手ではないのはみんなもわかっていると思うので、どんな展開でも最後までお互いのチームのよさを出しながら、最後は勝ちたいと思います。

河本 東日本(インカレ)の決勝(日本体大が青山学院大を下し優勝)で悔しい思いをしているぶん、やっぱり負けたくない気持ちがあって、目標の日本一になるためにも、絶対倒さないといけない相手だと思います。(関東)秋季リーグ戦が終わったあと、粘り強い青学のバレーを磨き、自分たちの中でいちばんのパフォーマンスを出すことに挑戦しています。それができれば負ける相手はいないと信じているので、日体さんと対戦したらすごくおもしろいバレーができるのではないかと期待しています。

 

河本は今秋のリーグ戦でセッター賞を獲得し活躍

 

 第5シードの日本体大は東京体育館Dコートで帝塚山学院大と、第2シードの青山学院大は東京体育館サブアリーナで東北福祉大と、いずれも1126日(火)に1回戦を戦う。121日(日)の決勝で対戦はあるのか? 両校の勝ち上がりが楽しみだ。

 

岩本沙希 

いわもと・さき/日本体大2年/身長164㎝/最高到達点271㎝/就実高(岡山)出身/セッター

 

河本菜々子 

こうもと・ななこ/青山学院大1年/身長167㎝/最高到達点286㎝/就実高(岡山)出身/セッター

 

取材・写真/廣田充則(編集部)

 

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