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JOC杯へ大阪南と沖縄の選抜男子が会場で練習試合を実施し交流も。12月25日に大阪で開幕

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バレーボールの「JOCジュニアオリンピックカップ第38回全国都道府県対抗中学大会」(以下、JOC杯)は1225日(水)から28日(土)にかけて開催される。1223日には男子の大阪南選抜と沖縄県選抜が大会のメイン会場となるAsueアリーナ大阪(大阪市中央体育館)で練習試合を行った。

 

 

JOC杯のメイン会場であるAsueアリーナのサブアリーナで練習試合を実施した

 

 

「今できることを全力でやってくれた」と大会本番へ沖縄県選抜は弾み

 

 開幕を2日後に控え、Asueアリーナのサブアリーナに姿を現した両チーム。大会本番で実際にプレーする試合のコートにサブアリーナは充てられていないものの、会場の雰囲気を味わう貴重な機会となった様子。練習試合は1セット25点、最終セットのみ15点の本番仕様で3セットを行い、大阪南選抜が3-025-17,25-16,15-8)と勝利を収めた。

 

 とはいえ、沖縄県選抜はこの日の朝に地元を発ったばかりとあって、まずは本州の寒さを含めた環境に慣れることから。「まだ体が動かない部分もあったとは思いますが、動けないなりに走り回ってくれましたね」と佐喜真道昭(さきま・みちてる)監督。もっとも、キャプテンの福原兼成(ふくはら・ともる/あげな中3年)が「一人一人の個性は強いのですが、自分の思いなどを表現することが苦手だった」と明かすように、大阪へ向かう前日までは自分たちで雰囲気をつくることができずにいたという。

 

 だが大会が目の前に迫ったいま、この日の練習試合では1点が決まるごとにコート中を駆け回る選手たちの姿が。それはまさに今年度のチームがテーマとしてきた「全力を出しきる」を体現した瞬間でもあった。これには佐喜真監督も「今できることを全力でやってくれる。うれしいですよね」と喜び、福原キャプテンも「負けはしましたが、みんなが意外と走り回れていたので、それがよかったです」とほほえむ。目標である「予選グループ戦を突破して、決勝トーナメントで一つでも多く勝つこと」(福原キャプテン)へ弾みをつけた。

 

 

得点シーンで目いっぽいにコートを駆け回る沖縄県選抜

 

 

世代ナンバーワンエースの呼び声・西村海司が大阪南選抜をリードする

 

 沖縄県選抜にとっては大会本番の会場で実施できたことに加え、同じ大会に参加する選抜チームと実戦の機会自体が収穫だった。聞くに、活動期間で県外へ出たのは一度だけで、それは福岡で高校生を相手にした合宿だった。「同級生の選抜とやらせてもらえる、それも大阪の地で、大阪の代表チームと対戦できたのは光栄でした」と佐喜真監督は目尻を下げる。

 

 その大阪南選抜は、今夏の全日本中学校選手権大会でベスト4の成績を収めた清風中から同年代ナンバーワンエースの呼び声高い西村海司(にしむら・かいじ)がキャプテンを務め、近年めきめきと力をつけているクラブチームの「PROGRESS大阪」の面々や身長180㎝の長身セッター森崎元輝(もりさき・げんき/文の里中)といった顔ぶれが並ぶ。この日の練習試合では沖縄県選抜のミスから優位にゲームを進める場面が続いたが、それでも「初めて対戦する相手だと焦ってしまいがちなのですが、今日はそれがなくて安心しました」と西村キャプテン。「僕も含めて、みんなに緊張が見られます(笑)」と語った顔には少しばかりの硬さも浮かんだが、目標とする日本一へすでにスイッチは入っている。

 

「特に清風中のメンバーのバレーボール指数が高い」とはスタッフの言葉だ。沖縄県選抜との練習試合でもクレバーにプレーする場面が見られ、大阪風に言えば“シュッとしている”のが今年度のチームの特徴。一方で、大阪南選抜に代々と受け継がれるお祭りのようなムードメーク、つまり“だんじり精神”はまだ宿っていないようで、大会本番では雰囲気を自分たちの手で高めていくことがポイントになりそう。

 

「サイドのエースが強力ですが、全員が得点できるチームにしていきたい。いざ大会が始まってから、勢いに乗る部分はあると思うので。試合を重ねるごとに強くなっていきたいですね」と大阪南選抜の武林崇司(たけばやし・たかし)監督。創設から大阪を舞台に開催されてきたJOC杯で、第3回大会(1989年)以来となる地元優勝を目指す。

 

 

大阪南選抜のキャプテン兼エースの西村(中央)

 

 

(取材・写真/坂口功将)

 

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