トップリーグとしては2年ぶり、SV.LEAGUEとしては初となるオールスターゲームが1月25日、26日に石川県かほく市の「とり野菜みそ BLUECATS ARENA」で開催された。昨年元日に発生した大地震、そして9月の豪雨で被災した石川県の支援を目指した今大会は「能登とともに。」をスローガンに掲げ、SV.LEAGUEが掲げるミッション『強く・広く・社会とつなぐ』を具現化する最初の取り組みともなった。
大会は25日が女子、26日は男子の試合が行われたが、各日とも午前中には地元の小中学生を招いてのバレーボール教室をアリーナで実施。出場全選手が講師役を務め、実際にボールを打ち合ってパスやレシーブなどの基本を伝授した。スター選手から直接アドバイスをもらった子どもたちには満面の笑顔があふれていた。
その後、選手たちはサブアリーナへ移動して募金活動に参加。県内外から会場を訪れた多くのファンの温かい気持ちに対して、選手たちは一人一人感謝の思いを伝え、支援の絆が強く結ばれていった。またサブアリーナでは、「NEO AWARD HOKURIKU ~繋げ未来へのトス~」と銘打ち、㈱スポーツネーションの主催・運営により北陸地域復興をテーマに全国各地の学生から募集したプロジェクトを紹介するブースが複数設けられ、多くの来場者の関心を寄せていた。
午後3時すぎからスタートした試合は、男女ともスター選手たちによる競演らしくハイレベルなプレーが続出。最初の1、2セットは、この日限りのスペシャルユニフォーム(2024-25 大同生命SV.LEAGUEの開幕に際して『ハイキュー!!』とのコラボレーションでキービジュアルとして日向翔陽と影山飛雄が着用していたユニフォームがデザインのベース)を着用して、通常のリーグ戦では見られない夢のコンビネーションが展開された。
また、最終3セットは選手たちがそれぞれ所属するチームのユニフォームに着替えて登場。色とりどりのユニフォーム姿の選手たちが一つのコートに立つ光景に、会場は新たな興奮に包まれた。また、この試合には開催地である石川県かほく市から計150組300名の小中学生が招待されたが、目の前で繰り広げられるトップ選手たちのプレーに大いに沸いていた。
各日とも、試合の前後には男女各チームのキャプテンが会場のファンに向けて気持ちを込めたメッセージを送った。
TEAM NICHIKAキャプテン:山田二千華(NECレッドロケッツ川崎)
「今日、初めてチームを組んでの試合でしたが、会場の皆さんのたくさんの応援で、温かい雰囲気のなかでバレーボールをすることができて本当に楽しかったです」(1月25日、試合後)
TEAM KOTONAキャプテン:林 琴奈(大阪マーヴェラス)
「会場に足を運んでくださるということがなかなか難しいなか、こんなにたくさんの方に来ていただいたことが本当にありがたく、また皆さんの前でバレーボールができるよう頑張っていきたいと思います」(1月25日、試合後)
TEAM MASAキャプテン:柳田将洋(東京グレートベアーズ)
「今日しか見られないようなメンバーによる試合を皆さんと共有できることを本当にうれしく思っています。ここ石川でプレーできる喜びを、皆さんと分かち合いたいと思います」(1月26日、試合前)
TEAM TOMOキャプテン:小川智大(ジェイテクトSTINGS愛知)
「石川県、とっても空気がおいしいです。素敵な体育館でプレーできる喜びを、精いっぱいプレーで表現したいと思います。楽しんでいってください」(1月26日、試合前)
<1月25日 女子大会>
〇試合結果
TEAM KOTONA 2(23-25、25-17、28-26)1 TEAM NICHIKA
〇MUFG賞(MVP)
川添美優(TEAM KOTONA・PFUブルーキャッツ石川かほく)
〇NEO AWARD賞(MIP)
松岡芽生(TEAM NICHIKA・東レアローズ滋賀)
<1月26日 男子大会>
〇試合結果
TEAM MASA 3(25–16、25–22、29–27)0 TEAM TOMO
〇MUFG賞(MVP)
トリー・デファルコ(TEAM MASA・ジェイテクトSTINGS愛知)
〇NEO AWARD賞(MIP)
水町泰杜(TEAM TOMO・ウルフドッグス名古屋)
なお、2日目の男子大会の表彰式の場では、次回のオールスターゲームは来年(2026年)1月31日(土)、2月1日(日)の2日間、兵庫県神戸市のGLION ARENA KOBE(ジーライオンアリーナ神戸。今年4月4日[金]開業予定)で開催されることが発表された。
写真/山岡邦彦(NBP)
☆2月15日(土)発売の月刊バレーボール3月号では「MUFG SV.LEAGUE ALL STAR GAMES 2024-25 ISHIKAWA」のさらに詳しい模様をレポート予定
■春高最優秀選手の川野琢磨がイタリアへ出発 「日本代表に招集される選手に」
■天皇杯全日本選手権 サントリーがストレート勝ちで13大会ぶり2度目の栄冠 髙橋藍がMVP
■皇后杯全日本選手権 姫路が逆転勝利でフルセットの接戦を制し初優勝
【次ページ】MUFG SV.LEAGUE ALL STAR GAMES 2024-25 ISHIKAWAその他の写真