関東近隣ヤングリーグ戦は藤沢クラブが優勝。「県をまたいで交流を」と習志野JEAGERが主催
- クラブ
- 2025.02.18
体育館内まで寒さ厳しい日だったが、各コートでは熱い戦いが繰り広げられた
サーブでリズムをつかみ、レセプションアタックも効果的だった藤沢クラブ
バレーボールの「関東近隣ヤングリーグ戦」の第二回大会が2月11日に袖ケ浦体育館(千葉)で開催された。中学生世代のクラブチームによって争われる大会で、その名のとおり関東を中心に西は静岡まで男子の8チームが参加した。
大会はまず4チームずつ2組に分かれて予選が実施され、各組の順位どうしの順位決定戦が行われた。優勝したのは神奈川を拠点にインドア、ビーチバレーボールと幅広く活動する藤沢クラブ。すでにチームとしては代替わりを果たしているものの、この日は所属先の学校の試験など事情が重なり、急きょ3年生も加わったほか、キャプテンも試合ごとで変えるなど、ふだんとは異なる体制で戦う必要があった。それでも攻めのサーブから試合の流れを引き寄せたほか、安定したサーブレシーブから攻撃を仕掛けて失セット0で大会を制する。キャプテンを務めた一人、ミドルブロッカーの松尾恵介(日大藤沢中〔神奈川〕2年)は「サーブレシーブでボールをしっかりと返せてアタックにつなげられたことはよかったですが、ディグからの攻撃がまだまだです」と手応えと課題を口にし、続けて「県大会で優勝して全国大会へ出場したいです」ときたる中学3年目のシーズンへ意気込んだ。
優勝した藤沢クラブの面々
大会の開催に積極的な習志野JEAGERは千葉を拠点に活動する地域クラブ
公式戦ではなく、藤沢クラブのように3年生の参加も認められる交流試合の側面も見られたが、主催した習志野JEAGERの田中湧朔総監督は「新体制のチームもいれば、同時に3年生にとってはクラブチームでの活動を締めくくる記念になれば、という意味合いもあります」と語る。たとえチームは代替わりをしても、場合によっては3月いっぱいまで活動に励むことができるのは地域クラブの特徴の一つだ。
習志野JEAGER自体は2022年に創設され、活動歴自体は浅いものの、2024年1月に宮城県で開催された「ダイヤモンドカップ」に参加したことで全国各地のクラブチームとの交流が広がり、その後は「関東アイリーグ」の開催に携わるなど実戦機会の実現に積極的。そのねらいについて「県をまたいで交流するなかで、お互いにプレーを見ることによって中学生どうしで刺激を覚えてほしいです。それに指導者どうしも意見を交換して、ともに発展していく機会になれば」と田中総監督は語る。今後もこのように大会を開いていくことで、中学生たちのレベルアップや競技普及を図っていく考えだ。
お互いに交流を深めながら切磋琢磨してくことを願ってやまない
(取材・写真/坂口功将)
【第二回関東近隣ヤングリーグ戦】
=最終成績=
優勝:藤沢クラブ(神奈川)/準優勝:北駿Sorcier(静岡)/第3位:ZEST VC(千葉)/第4位:稲城JYVC(東京)/第5位:Realize(千葉)/第6位:ViVA ACADEMY(東京)/第7位:習志野JEAGER(千葉)/第8位:EASTRING(埼玉)
=個人賞=
最優秀選手:鈴木凱斗(北駿Sorcier)
優秀選手:松岡春茉(習志野JEAGER)/外園俊太郎(ViVA ACADEMY)/鈴木 悠(藤沢クラブ)
ベストコーチ:多田将光(EASTRING)/ザカリア・ヒルミ(稲城JYVC)
参加選手全員で記念の集合写真
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