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春高2025

温かいチームで目指すは3人でのスタメン【ヴィクトリーナ姫路のルーキー 秋本美空、河俣心海、矢田和香インタビュー(後編)】

  • SV女子
  • 2025.02.28

昨年の皇后杯で初優勝したヴィクトリーナ姫路に、3人の大型ルーキーが入団した。U21日本代表候補でもある秋本美空(共栄学園高〔東京〕3年)、河俣心海(下北沢成徳高〔東京〕3年)、矢田和香(今治精華高〔愛媛〕3年)のインタビューを前後編でお届け。後編では、合流して間もないチームの印象や1年目の決意を口にした

 

 

(前から)矢田和香、秋本美空、河俣心海

 

 

——秋本選手と矢田選手は2月8日、9日に行われたSAGA久光スプリングス戦からチームに帯同しています。印象はいかがでしょうか?

秋本 共栄(学園高)も、ジュニア合宿(U21日本代表候補合宿)でもそうですが、指導者の方が話すと練習が中断することが多いです。でも、姫路は止まらずに、練習を抜けたときに個別で話してくれるので、質問もしやすいです。先輩方も優しくて、(野津)亜珠佳さん、(足立)溜奈さん、(森木)かれんさんがついてくれて、「わからなかったら聞いてね」と言ってくれて、すごく優しいです。

 

矢田 (秋本)美空と同じで、皆さん話しかけてくれたり、「わからないことがあったらいつでも聞いて」と言ってくれるのでやりやすいです。

 

河俣 まだ帯同していないのでわからないことはあります(取材後、215日、16日の大阪マーヴェラス戦からチームに帯同)。ただ、(下北沢成徳高で)練習試合をさせてもらったとき、入団して1、2年目の方が練習の準備をするイメージがありましたが、姫路はみんなで助け合って準備していました。練習の雰囲気もよかったし、年齢に関係なく発言していたので、いい環境だなと思いました。

 

——先輩から学びたいプレーはありますか?

秋本 久光戦で、井上(愛里沙)さんがオーバーで押し込むアタックをたくさん決めていて。今回のジュニア合宿でもそれをやったり、リバウンドもそれで取る練習をして、今後も使っていくプレーだと思ったので、学びたいと思いました。

 

——実際にお話ししましたか?

秋本 話していないです。あっ、「明太子好き?」と聞かれました。

 

矢田 愛里沙さんが明太子を持ってきてくれていて、「好きです」と言ったら「1本を2人で分けて」ともらいました(笑)

 

秋本 試合前だったので、まだそんなに話してはいませんが、すごく優しいと思います。

 

河俣 自分が学びたいのはレシーブです。ブロックや攻撃面だけではなく、これからはもっと守備も頑張らないといけないと思っていて、レシーブができないと通用しません。先輩方の腕や足の使い方を見習って、自分の成長につなげたいです。

 

矢田 自分はミドル(ブロッカー)の方からブロックを学びたいです。久光戦を見ていると、リードブロックがしっかりとできていて、手の出し方もすごくうまかったです。ほかには、クイックやブロード攻撃も学びたいです。

 

 

2月8日、9日に行われたSAGA久光スプリングス戦で、チームに帯同した矢田(左)と秋本

 

 

——それぞれ武器にしたいプレーはありますか?

河俣 ブロックです。ミドルとサイドで全然感覚が違いますが、ミドルのときに身につけた手のかたちをライトでもやってみるとすごく止めやすかったし、例え抑えられなくても後ろの人たちがレシーブしやすいワンタッチを取れるようになった気がします。

 

矢田 自分は、ちゃんとコースにつけたときのブロックかなと思います。バックプレーヤーに「レシーブしやすかった」とか「このコースしかないとわかったよ」と言ってもらえたときに、「これが正解なんだ」と思えて自信になります。

 

秋本 凜ちゃん(西川/金蘭会高〔大阪〕3年)はめっちゃ言ってくれるよね。

 世界で自分より高いブロックがいると、その上からは打てないので。ブロックアウトで点を取っていきたいです。学校(共栄学園高)でサイドとしてプレーしているときに、思いきり打ってブロックアウトができることはあっても、狙って取れることはあまりありませんでした。これから真ん中(ミドルブロッカー)になることは多分ほとんどないので、狙ってブロックアウトが決められるようになりたいです。

 

——1年目の目標はいかがでしょうか?

河俣 新しい自分を見つけること! 今まで出会ってない自分に出会ってみたいです。お恥ずかしい話ですが、これまでいつも両親に頼っていたので、まずは自立した人間になりたいです。

 プレーヤーとしては、決まるのはこのコース、このブロックと限られていたので、こんな打ち方もできるんだ、こんなボールも拾えるんだ、という選手になります。

 

矢田 アヴィタル(・セリンジャー)監督に教えてもらったことを全部吸収して、SVリーグで通用するような選手になりたいです。

 

秋本 赤さん(赤山僚輔/U19日本代表トレーナー)のまねというか、これは自分も思っているので…。毎日成長し続ける自分でありたいです。昨日より今日! 昨日できないことを今日できるようにする。(ジュニア)合宿に行ったあとだから、かっこいい言葉が出てきちゃうんですよ(笑)

 

河俣 いいじゃん、それを自分の言葉にしよう。

 

秋本 悩んでしまうことがあっても、進み続けたい。

 

河俣 いいと思うよ。突き進め!

 

——それでは3人の目標はいかがですか?

秋本 3人でスタメンを勝ち取るぞ!

 

河俣 やりたい。早く試合をしたいね! デビュー戦は3人で出たい。

 

矢田 3人でコートに入って勝つ。

 

秋本 (春高で)日本一を取ったから、世界一を目指してね。

 

河俣 私たちは取ってないけど(笑)

 

秋本 サイド(秋本)、ミドル(矢田)、オポジット(河俣)で!

 

3人 せーの、えいえいおー!

 

 

取材時はまだチームに帯同していなかった河俣(右橋)に、伊藤麻緒の得点時の振りつけを教える秋本(左端)。3人の振りつけができる日が楽しみだ

 

 

秋本美空

あきもと・みく/2006818日生まれ/身長185㎝/アウトサイドヒッター

今年の春高では、共栄学園高を19大会ぶりの優勝に導き、最優秀選手賞を受賞。2023年度には高校生で唯一日本代表に選出されるなど、国際大会経験も豊富。母は元日本代表の愛さん(旧姓:大友)

 

河俣心海

かわまた・ここみ/2006919日生まれ/身長183㎝/オポジット、ミドルブロッカー

下北沢成徳高では2年生時からオポジットのレギュラーで、同年にはインターハイ、国スポで優勝。ケガ人もいた今季はミドルブロッカー、そして昨夏の全国高校選抜ではアウトサイドヒッターとしてプレー

 

矢田和香

やだ・わか/2006428日生まれ/身長186㎝/ミドルブロッカー

2年生時にはインターハイと春高を経験し、3年生時には国スポでチームを4位に導いた。その活躍はインドアのみに留まらず、ビーチバレーボールでは同年の国スポで優勝、そしてアンダーエイジカテゴリー日本代表としても豊富な経験を持つ

 

取材/田中風太(編集部)

写真/中川和泉、石塚康隆(NBP

 

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