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駿台学園高の梅川大介監督がSVリーグ大阪Bのアカデミーに入団 「SV.LEAGUEで活躍できる選手を1人でも育てられるように

バレーボール国内トップリーグ、SVリーグ男子の大阪ブルテオンは、1月の春高で3連覇と全国三冠を成し遂げた駿台学園高(東京)の梅川大介監督が大阪ブルテオンのアカデミーダイレクターとして入団することを37日(金)に発表した

 

 

梅川大介氏 ©大阪ブルテオン

 

 

10年で10度の日本一

高校男子バレー界を底上げ

 近年の高校男子バレーボール界をけん引した名将が、新たな挑戦を始める。チームのホームページを通じて、「伝統ある、クラブの一員として迎えていただき大変光栄に思います。今後SV.LEAGUEで活躍できる選手を1人でも多く育てられるよう、またバレーボール界に貢献できるように尽力していきます」と決意した。

 

 NECレッドロケッツでコーチとアナリストを経験し、2014年に駿台学園高の監督に就任すると、16年度には春高初優勝を含む全国三冠。6大会ぶりに優勝した23年の春高以降は、さらに他を寄せつけない強さを誇った。

 

 全国三冠を目標に掲げた23年度は、亀岡聖成(筑波大1年)と荒井貴穂(明治大1年)の身長180㎝台前半の2人が両エース。全国的に見て決して高さのあるチームではなかったが、高校屈指のディフェンス力とそこから展開するミスの少ない攻撃でスキを与えなかった。日本一に輝いたインターハイ、春高だけでなく、本戦出場を決めた天皇杯関東ブロックラウンドを含め、関東大学1部チームも次々と撃破した。

 

 再び全国三冠を目指した今年度は、川野琢磨、櫻井信人といった攻撃力の高い両エースを軸に、バックアタックを絡めた「4枚攻撃」を徹底。ダイナミックな攻撃を武器に、前年のチームとはスタイルを一変した。「万が一負けたら監督のせい」と臨んだ春高では初の3連覇、そして目標の全国三冠を達成。高校生相手には2023年の国体から負けなし、就任10年にして10度目の優勝でゴールテープを切った。

 

 

今年の春高では失セット0の完全優勝。ジュースにもつれ込んだのも1セットのみ(準々決勝の近江高〔滋賀〕)と、圧倒的な強さを誇った

 

 

 アナリストの経験を生かした緻密(ちみつ)な分析と、その年のメンバーに合わせたチームスタイルで高校男子バレーボール界のトレンドをつくった。リバウンドを交えたミスの少ないプレーは、多くのチームがお手本に。指揮官自身も「僕が教えることで、全体のベースが少しでも上がれば。隠すものはありません」と指導者どうしでも意見を交わした。その絶対的な存在に追いつけ追い越せとライバルたちも力をつけ、全体の底上げに大きく貢献した。

 

 SVリーグのクラブライセンスでは、各チームはユースチームの保有が必須(U152024-25シーズン~、U182027-28シーズン~)に。そこで、昨今は指導者を招へいする動きが出てきている。昨秋の春高京都府予選まで東山高の監督を務めた松永理生氏は、2月にサントリーサンバーズ大阪のアシスタントコーチに就任。チームのサポートに加え、サントリーサンバーズJr.を含めたアンダーエイジカテゴリーの指導にもあたる。同い年で高校バレーをけん引した2人が、ステージを変えて日本のバレーボール界をさらに盛り上げていく。

 

うめかわ・だいすけ

1982年29日生まれ。駒形中→東亜学園高(ともに東京)→大東文化大。NECレッドロケッツでコーチとアナリストを経験し、2014年に駿台学園高の監督に就任。今年度は初の春高3連覇、そして16年度以来の全国三冠に導いた

 

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