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春高準優勝の下北沢成徳高3年生が次のステージへ SVリーグに進む5人が語る仲間への思い

SVリーガーとなる5人  (前段左から)イェーモンミャ、小山 明、(後段左から)中田藍美、柳 千嘉、河俣心海

下北沢成徳高(東京)は31日に卒業証書授与式を行い、1月の全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)で準優勝した3年生が出席した。卒業する10人のうち、キャプテンを務めたイェーモンミャなど5人がSVリーグの舞台へ。下級生時から同世代をリードしてきた選手たちが高校生活を振り返り、仲間への思いを語った

 

 

SVリーガーとなる5人 (前段左から)イェーモンミャ、小山 明、(後段左から)中田藍美、柳 千嘉、河俣心海

 

 

 身長180㎝超えの中田藍美、河俣心海、柳千嘉はそれぞれクインシーズ刈谷、ヴィクトリーナ姫路、デンソーエアリービーズに入団。3人は北沢中(東京)時代から6年間ともにプレーし、下北沢成徳高2年生時にはインターハイ、国体(現・国スポ)優勝に貢献した。中学時代に作成した3人のLINEグループ“キリン同盟”があるほどの仲だ。「(中田、河俣は)中学のとき以上に大きな存在で、自分自身もこの3年間でとても成長できた」と柳。河俣も2人と腕を組みながら「みんなで支え合ってきたから頑張ることができた。(中田)藍美と(柳)千嘉と過ごした時間が何よりも幸せだったので、素敵な3年間でした」と笑顔を浮かべる。最後の1年はケガにより、ともにコートに立つ時間が短かった中田も最近は「『大人になっても旅行に行こうね』というような会話をしているので、一生の付き合いをよろしくお願いします」と照れながら親友たちに言葉をかけた。

 

 埼玉上尾メディックスに進む小山明も北沢中出身。中学時代から強力なスパイカー陣にトスを上げ続け、春高では2年連続準優勝の立役者に。

「苦しいこともありましたが、自分たちが成長する、楽しむ、支えてきてくれた人に感謝をするという気持ちを込めてバレーボールをしてきました。その思いはしっかり伝えられたのかなと思います」

 

 卒業式で校歌を歌ったとき、「(優勝して)春高のコートで歌いたかった、という思いがこみ上げて」、涙を流したという。ともに戦った仲間に対しては「どんなトスでも思いきり打ちきり、『持ってこい』とたくさん声をかけてくれたおかげで支えられました。アタッカーはもちろん、周りで支えてくれた人や、応援してくれたビビ(後藤ビビアン愛音)といちか(澤田唯加)にも感謝の気持ちでいっぱいです」と語った。

 

 どんな場面でも気迫を見せ、チームを引っ張ってきたイェーモンミャは柳と同じくデンソーへ。「手の内や自分の特徴をかなり知られている」と苦笑いしながらも、「対戦はほんとうに楽しみ」と北沢中時代からの戦友たちとの今後を見据える。対戦はもちろん、また同じユニフォーム、すなわち日の丸を背負ってともに戦う姿を楽しみにしたい。

 

 

 

 

SVリーグへの意気込み

小山 明

「高校とは違うカテゴリーでプレーすることによって、見て学び、日々成長できると思うので、自分にないものを吸収したいです。それと同時に今自分にしかないものをチームにいいかたちで影響させて、早く戦力になれるように頑張っていきたいです」

 

中田藍美

「これからはライバルになりますが、根は戦友として、一緒に頑張る気持ちでプレーしていきたいと思います」

 

河俣心海

「相手コートにいることがまだ考えられません。さみしくなったら2人(中田、柳)のことを思い出して(笑) 自分自身の成長につなげていきたいです」

 

柳 千嘉

「今までは同じチームで高め合ってきました。次からは違うチームですが、藍美と心海に負けないように、これからも高め合っていけたら、と思います」

 

 

卒業証書を持ち、晴れやかな笑顔を見せる3年生

 

 

イェーモンミャの今後への決意は、卒業特集を掲載する月刊バレーボール4月号(3月14日〔金〕発売)をチェック

 

文・写真/廣田充則(編集部)

 

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