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春高2025

“足元”を固めて、SVリーグ初代王者へ 髙橋藍が語るチャンピオンシップへの意気込み

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  • 2025.03.19

髙橋 藍(サントリーサンバーズ大阪)【写真/石塚康隆】

 

 

「オールスターゲームでは、純粋にバレーボールが好きという

気持で取り組むことの大切さを子どもたちから教わりました

 

 昨秋、華々しく開幕した大同生命SVリーグもレギュラーシーズン終盤戦を迎えている。初代チャンピオンを目指してし烈な戦いが繰り広げられるなか、サントリーサンバーズ大阪は32日のVC長野トライデンツ戦の勝利によりにレギュラーシーズン6位以上が確定し、チャンピオンシップ進出を決めた。

 

 髙橋藍は、日本体大に在籍しながらイタリア・セリエAへの挑戦で世界最高峰のバレーボールに触れ、昨シーズンはモンツァの準優勝にも貢献。パリオリンピックでは、日本代表のメンバーとして多くの人の記憶に深く刻まれる感動的な場面の中心にいた。

 

 前述のモンツァ準優勝後に帰国。そして、サントリーへの入団が発表されると、新時代の到来を告げるSVリーグへの期待とも相まって国内バレーボールシーンは一気に熱を帯びた。開幕後、シーズン序盤から中盤にかけては、相手チームからの徹底的なマークにあい、さらに、セリエAとはまた質の異なるバレーボールに戸惑いも見せた髙橋だったが、オールスターゲームを挟み後半戦では見事にアジャスト。試合を重ねるにつれて個人の技術成績も上昇し、持ち味のディフェンス力に加えたアタック決定率の高さはチームの勝利に直結。コート上で強い存在感を放っている。

 

 攻守両面で、バランスよく高度なプレーを見せる髙橋を支えているものの一つがフットワークだ。そして、そのフットワークをより確かなものとするために欠かせないアイテムがシューズ。今回、髙橋と、彼がアドバイザリースタッフ契約を結んでいるアシックスとのディスカッションの合間に、限られた時間ではあるが話を聞くことができた。

 

 

「激しい動きをしてもシューズの中で足が動かないよう、ちゃんと自分の足の形に合ったシューズを履くことがとても大事」と語る髙橋【写真/アシックス社提供】

 

 

――シューズ選びにこだわり始めたのはいつ頃からですか? また、そのきっかけは?

髙橋:高校生の頃からだと思います。練習量が増えて、強く踏ん張る場面などで足により大きな負担がかかるようになりました。それまで、おそらく足の形に合わないシューズを履いていたせいだと思うのですが、シューズの中で足が動いてしまい、足の裏の母指球の部分が固く、痛くなってしまったのです。そのときに、激しい動きをしてもシューズの中で足が動かないよう、ちゃんと自分の足の形に合ったシューズを履くことがとても大事なのだと気づきました。またネンザも多かったので、しっかり足首を守ってくれる一足を求めて、シューズ選びには時間をかけるようになりました。

 

――プロとなった今、髙橋選手のシューズ選びのこだわり、譲れないポイントは?

髙橋:いちばんはフィット感ですね。履いているのだけれど、体の一部のように、まるでシューズを履いていないかのような感覚になれるフィット感です。あとは、どれくらい体の負担を軽減してくれるか、サポートしてくれるかという部分も重要視しています。

 

――現在、着用されているシューズ(SKY ELITE FF MT 3)が好評ですが、どのような理由で多くの人に選ばれているのだと思われますか?

髙橋:代表選手、トップ選手が履いているからという影響力もあると思いますが、いちばんは、実際に着用しての履き心地など、多くの一般のプレーヤーの方にとって素直に“いい”と思えるシューズだからなのではないかと思います。

 

――アシックスには、「Sound Mind, Sound Body」(カラダを動かすことで心も身体も充実)というブランドスローガンがありますが、プロとなり、より厳しさを求められるようになった今も、その精神に共感できるところがありますか?

髙橋:そうですね。これまで、バレーボールのプレーを通じていろいろな経験ができ、それが自分の自信となり、力となってきました。逆に言えば、メンタルのよしあしがプレーや結果に影響することもあり、両者には相互関係があると思います。プロとなった今も、スポーツで体を動かすことで気持ちが動き、心の健康につながるというのは、強く実感するところです。

 

――1月末のオールスターゲームでは石川県の小中学生へのバレーボール教室も行われましたが、“子どもたちから教わったこと”など、もしあれば教えてください

髙橋:子どもたちがほんとうに楽しそうにバレーボールをやっている姿を見て、とてもエネルギッシュだなと感じましたし、自分が負けてしまうくらいみんな元気だったので、やはり初心、最初の気持ちというのはとても大事だなとあらためて気づかされました。あれほど楽しそうにバレーボールをやる姿は、選手の立場から見てもうれしかったですし、純粋にバレーボールが好きという気持で取り組むことの大切さを、あらためて教えてもらった気がします。

 

――初年度のSVリーグもいよいよ終盤戦に差し掛かってきましたが、今後の意気込みを教えてください

髙橋:レギュラーシーズン終盤戦、そしてチャンピオンシップへと続いていきますが、SVリーグ初代王者という大きな目標に向かって、最後に勝ちきれるチームづくりを継続し、優勝を目指して頑張っていきたいと思っています。

 

 

自身初の国内トップリーグへの参戦となった今季。チャンピオンを目指して、その戦いはいよいよクライマックスを迎える【写真/アシックス社提供】

 

 

 315日、16日には東京体育館で東京グレートベアーズのホームゲームに挑み、サントリーはアウェーの重圧を跳ね返して2試合ともストレート勝ち。これで4週連続負けなしの8連勝を飾った。レギュラーシーズンは残り8試合となるが、チャンピオンシップでホームのアドバンテージを得るべく、より上位を目指して戦いは続く。

 

 高さとテクニックを誇るドミトリー・ムセルスキー、持ち前のパワーに正確さも加えたデアルマス・アラインとともに、髙橋も攻守両面の安定感と抜群の機動力を発揮してチームの勝利に貢献。平日の試合もあるイタリア・セリエAとは異なり、毎週、土日の連戦をこなしているが、「体力的に厳しいものはありますけれど、少しずつ慣れてきたのかなと。1戦目でうまくいかなかった部分を2戦目で調整できれば自信をつけることもできますが、たとえ1戦目でよくても、それを2戦目も継続するのは簡単ではありません。コンディションやメンタルの保ち方は今学んでいる段階ですが、難しい状況の中でもしっかりと安定したプレーを出していくのが、SVリーグの戦い方としては重要」と語り、表情を引き締めた。

 

 この夏には、「Sound Mind, Sound Body」を具現化した新たなアシックスのスポーツイベント(詳細は後日発表予定)も企画されているという。そこでは、髙橋をはじめとしたトップ選手と一般のファンとの触れ合いの機会も盛り込まれる模様だ。髙橋も、「一般の方々、ファンの方々と直接触れ合う時間というのはなかなかないのですが、そういった方々の応援があって、今、自分は頑張ることができています。だからこそ、そういう機会にたくさんの方々の思いや夢、考えを聞くのはとても貴重な時間になると思いますし、それは自分にとっても刺激になり、新たな発見になるだろうと思っています」と、この夏を大いに楽しみにしているようだ。そのとき、ファンに向けて最高の報告をするためにも、まずは、“チャンピオン”の称号を勝ち取りにいく。

 

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