月バレ!ザ・ワールド/vol.3-スロベニア男子-
- コラム
- 2019.09.29
Hello!! 月バレ編集部のGUCII(グッチー)です。日本で開催されているワールドカップバレー2019は女子大会がいよいよ最終日。と同時に、今宵はヨーロッパ選手権の男子がファイナルです。快進撃を見せたスロベニア男子の準決勝をレポート!!(Photo:CEV)
それではご一緒に。月バレ!ザ・ワールド!
【GUCIIの 月バレ! ザ・ワールド】vol.3
■ジャイアントキリング連発。タレントぞろいのスロベニア男子
今夏はチャレンジャーカップで優勝
現地9月23日、今大会の準々決勝でスロベニア男子があげたのは、大金星にほかならなかった。それもそのはず。スロベニアはFIVBランキング(2018年10月最新時点)17位で、対するロシアは5位。なおかつ今年のスロベニアは、ネーションズリーグの下位大会であるチャレンジャーカップで優勝したわけだが、ロシアはネーションズリーグで見事2連覇を遂げている。そのスロベニアがヨーロッパ選手権という大舞台で勝利したのだから、開催地である国民たちの歓喜は計り知れないだろう。
とはいえ、実のところスロベニアは“タレントぞろい”のチーム。代表の顔はティネ・ウルナウトで、近年はイタリア・セリエAの名門モデナでプレー。高い打点から巧みにコースを打ち分け得点を重ねるアウトサイドヒッターだ。同じくアウトサイドヒッターのクレメン・チェブリも決定力の高さを備える一方、スポーツブランドの広告塔を務めるなど、その甘いマスクで人気を集めている。そして、2019-20V.LEAGUEではウルフドッグス名古屋でプレーするミチャ・ガスパリニは強烈なスパイクが持ち味のオポジットだ。
ちなみに、日本は2017年のワールドリーグや2018年の世界選手権で対戦し、いずれも敗れている。
世界王者ポーランドと真っ向勝負
さて、勢いに乗るスロベニアは現地9月26日の準決勝へ。相手のポーランドはキャプテンのミハウ・クビアクを筆頭に、ミドルブロッカーのピヨトル・ノバコフスキー、セッターのファビアン・ジズカら、昨年の世界選手権優勝メンバーがずらり。優勝の立役者となったオポジットのバルトシュ・クレクは不在だったが、それでも今年から加わった元キューバ代表の“地上最強アタッカー”ウィルフレド・レオンを擁する布陣で臨んできた。
その強敵を相手にスロベニアは真っ向からぶつかりあった。第1セットはポーランドが新鋭オポジットのマチェイ・ムザイやジズカのトスに精彩を欠き、その流れに乗じてガスパリニやチェブリが得点を重ねる。23-22からチェブリのサービスエースでセットポイントとすると、レオンに得点を許したが、最後はミドルブロッカーのアレン・パイェクがレオンをブロックシャットし、25-23でセットを先取する。
第2セットではスロベニアのサーブレシーブが安定し始め、ウルナウトやチェブリがバックアタックを仕掛けるなど、リズムを作る。しかし、終盤になるにつれ、ポーランドのサーブに苦しむと、最後はムザイに代わって入ったオポジットのダビド・コナルスキーにブロックされ、24-26でセットを落とす。