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春高バレー月バレ便り

5日開幕の春高 将来有望な男子注目10選手

  • 2022.01.03

第74回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高バレー)が1月5日(水)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕。将来に期待がかかる男子選手を紹介する

取材・文/田中風太 写真/山岡邦彦、石塚康隆、編集部

 

牧 大晃(高松工芸高)

まき・ひろあき/3年/アウトサイドヒッター/身長210cm/最高到達点350cm/桜町中(香川)

 身長210cmの今大会最長身スパイカー。昨年度は高校初の全国大会となった春高で、ベスト8に導いた。今季は選抜チームを除いて自身初のキャプテンを務め、リーダーシップを発揮。県予選決勝で敗れ、インターハイ出場は逃したが、夏場に練習生として日本代表合宿に初参加し、攻守でさらにレベルアップを遂げた。最高到達点350cmから前衛後衛問わず打ち込むスパイクは、わかっていても止められない。

 

春高県予選決勝で、得点を決めてガッツポーズする#4牧

 

前田凌吾(清風高)

まえだ・りょうご/3年/セッター/身長178cm/最高到達点315cm/蹉跎中(大阪)出身

 2年連続で春高のセンターコートを経験する世代No.1セッター。どんな体勢からもスパイカーの打ちやすいポイントにピタリとトスを合わせる。春高出場を決めた府予選代表決定戦では、サービスエースを5本マーク。パンサーズジュニア時代にツーセッターで磨いた高いスパイク力も見せつけた。リベロを除くチームの平均身長は179.5cmと高くないが、「小さくても日本一になれることを証明する」と言い続けてきた目標を実現させる。

トスを上げる#1前田

 

山元快太(仙台商高)

やまもと・はやと/3年/アウトサイドヒッター/身長192cm/最高到達点350cm/将監中(宮城)出身

 最高到達点350cmを誇るハイジャンパー。昨年度の春高では、自身初の高校の全国大会で、エースとしてベスト8入りに貢献。昨夏のインターハイでも同校初のベスト8に導いた。将監中3年生時には牧や前田とともに全中選抜でプレー。仙台商高1年生時にはU18/19日本代表候補に選ばれ、将来は日本代表としてプレーする夢を抱く。高校最後の全国大会で、キャプテンとして日本一に導けるか。

3枚ブロックを打ち抜く#1山元

 

高橋慶帆(習志野高)

たかはし・けいはん/3年/アウトサイドヒッター/身長193cm/最高到達点350cm/海上中(千葉)出身

 昨年度まではミドルブロッカーだったが、「全国で勝ち抜くにはエースが必要だし、将来日の丸を背負う存在になってほしい」という鈴木明典監督の思いもあり、今季からアウトサイドヒッターに転向。最高到達点350cmから放つスパイクを武器に、インターハイではベスト8に導いた。海上中2年生時から競技を始め、習志野高1年生時にはU18/19日本代表候補に選ばれた成長著しい逸材が、夏に逃した全国の頂点に挑む。

エースとしてチームを牽引する#3高橋

 

山田美雄(東福岡高)

やまだ・よしたけ/3年/ミドルブロッカー/身長184cm/最高到達点327cm/遠賀中(福岡)出身

 多彩なスパイカーがそろう東福岡の中で、異彩を放つのが山田だ。中学時代に「練習の間に遊びで始めた」というブロード攻撃が、今や代名詞に。昨年度の春高ではエース柳北悠李(東亜大1年)のマークを分散させる働きを見せた。警戒される今季は、助走の距離を変えた複数のパターンや、後衛からの「バックブロード」を練習し、よりパワーアップ。「Mr.ブロード」が相手の守備をかき回し、悲願の連覇を狙う。

ブロード攻撃が持ち味の山田

 

舛本颯真(鎮西高)

ますもと・そうま/2年/アウトサイドヒッター/身長182cm/最高到達点335cm/龍田中(熊本)出身

 昨夏のインターハイで無双し、チームを優勝に導いた2年生エース。フルセットにもつれこんだ決勝の駿台学園高(東京)戦では、49得点の大活躍。相手マークが集中する中、レシーバーの間を打ち分ける技術の高さを見せた。OBで、自身と身長がほとんど同じ水町泰杜(早稲田大2年)が憧れ。昨年度の春高では3回戦敗退に終わったが、今大会は絶対的エースとしてチームを二冠に導く。

昨夏のインターハイで、チームを日本一に導いた#4舛本

 

髙木大我(鎮西高)

たかき・たいが/3年/リベロ/身長175cm/最高到達点305cm/合志中(熊本)出身

 昨夏のインターハイで頂点に立った鎮西高において、攻撃の主役が舛本なら、守備は髙木だった。決勝では攻撃力の高い駿台学園高のスパイクを抜群の反応でレシーブし、攻撃につなげた。中学3年生時には「鎮西に行っても通用しないだろう」という思いもあったが、自主練でレシーブ力を磨き上げ、インターハイでリベロ優秀選手に選ばれるまでに成長。最後の春高でも、ピンチを救う。

得点に笑顔を見せる#12髙木

 

佐藤遥斗(駿台学園高)

さとう・はると/2年/アウトサイドヒッター/身長190cm/最高到達点332cm/下山中(新潟)出身

 下山中3年生時には全中選抜としてオーストラリア遠征に参加し、昨年度の春高では1年生ながらセンターコートを経験。今季は攻守でさらに安定感が上がり、中島彬、渡邊秀真ら全国屈指のアウトサイドヒッターがそろう中で、エースを担う。昨夏のインターハイ決勝では準優勝に終わったものの、チームトップの36得点の活躍を見せた。チームとして5年ぶりの優勝へ、春高への思いは強い。

昨夏のインターハイでチームトップの得点をマークした#1佐藤

 

前嶋悠仁(日本航空高)

まえしま・ゆうと/3年/アウトサイドヒッター/身長180cm/最高到達点330cm/袋井中(静岡)出身

 袋井中3年生時に全中選抜に選出。日本航空高では、小柄ながら高い跳躍力を生かしたスパイクと堅い守備を武器に、1年生時からレギュラーを務める。昨年6月には県勢初の関東大会優勝に導き、インターハイでの活躍に期待がかかったが、学校内で新型コロナウイルスのクラスターが発生し、予選を辞退。今年度はチームとして全国大会に出場していないが、エースでキャプテンとして頂点へ牽引する。

攻守でチームを牽引する#1前嶋

 

尾藤大輝(東山高)

びとう・ひろき/1年/アウトサイドヒッター/身長186cm/最高到達点338cm/桜丘中(岐阜)出身

 昨年度からメンバーが総入れ替えとなった東山で、新たな顔になるのが尾藤だ。髙橋藍(日本体大2年)を擁し、日本一に輝いた2019年度の春高を見て、入学を決意。インターハイ予選からスタメンデビューを果たすと、春高予選決勝ではエースとしてチームトップの15得点をマーク。前衛後衛を問わない抜群の得点力を誇り、サービスエースも3本決めた。目標とする髙橋に劣らない高いポテンシャルを秘めたルーキーだ。

サーブでも高い得点力を誇る#4尾藤

 

【次ページ】前田、尾藤らが出場した大阪、京都府予選フォトギャラリー

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