- 密着企画第5弾!
- 伝統ある強豪校大村工に密着!
部員数52人の大所帯
春高バレーでも日本一の座を目指す強豪校
武器は伝統のコンビバレー
近年で大躍進を遂げた強豪高
僕が在学していた頃から「明るく、一生懸命、勝つバレー」というモットーがあります。これは代々受け継がれている大村工高バレーボール部の精神ですね。また、「感動を与えるバレー」を目標に、プレーはもちろん、心の面やコート内外での生活の姿勢など、そういう”人間力”の部分でも選手たちには成長してほしいなと思っています。 僕は大村工高に赴任して7年目ですが、僕らが高校生時代に指導を受けていた時は、この場面ではどうするべきなのかと”しっかり教え込む”指導でした。ですが、いざ指導者になって母校に帰ってくると、そこがまるっきり変わっていました。”選手に考えさせる”指導になっていて、思い通りにできなくてもその日はその日で終わり。昔は「できるまでやる」という感じで練習時間も長くなることがありましたが、今は、16時から始めて19時半に練習が終わります。もしそこで思い通りの練習ができなくても、切り替えて次の日にしっかりやろう、とメリハリを意識しています。
パスやサーブレシーブ
などの基礎練習
- ●身長が低い分、サーブレシーブの安定はチームの生命線。サーブとサーブレシーブは、朝練習などの時間に各自で責任をもって練習する
- ●基本的なオーバーパス、アンダーパスの安定。一本目が乱れても二段トスでスパイカーが打てるところにパスを持っていけるよう、しっかり意識したパス練習を短時間集中で行う
自体重でのトレーニングで
スタミナ強化
- ●ウォーミングアップを兼ねて各自で自体重のトレーニングを実施+階段ダッシュ。自体重トレーニングでは、決まったメニューを各自でこなす
- ●身長が低い分、試合が重なるとスタミナも必要。試合後半でのジャンプ力の落ち幅も減少し、連戦などで足がつる選手もいなくなった
自分の時間をどう過ごすか、
考えて実践すること
- ●週に一回ある休みをいかに過ごすかを考える。体を休めるのか、対戦相手の動画を見るのか、練習をするのか。高校卒業後にも活きるよう、自分の時間をどう使うか意識して行動する
- ●プロテインの摂取やアイシングの度合いなども、必要性を考えて各自で実践(トレーナーへの相談なども含めて)
鍛錬期や試合期、
時期を分けた練習計画で
コンディション作りを
前任校ではケガ人が多く出て悩んだこともありましたが、大村工高に赴任してきて、経験豊富な伊藤孝浩先生(元監督、現コーチ)から「一番大事なのは試合だ」と教えていただきました。「試合前に練習量を落とすことはもちろん大事。そういう計画をしっかり立てなさい」と。それからは、ここまで追い込む、ここまで負荷を強くする、でもここからは試合に向けてコンディションを高めていく。というように、時期をしっかり分けて試合に向けて心と体を作り上げていくことを意識しています。
1月の春高バレーでももちろん日本一を目標にしていますが、試合の時間や対戦相手を考えながら、計算してやっていくことが大事でだと思っています。練習も体のケアもそうですし、感染症対策なども含めて、ベストな状態で戦っていければと思います。
時間をかけた
ウォーミングアップと
サポーターの活用
試合に向けてウォーミングアップはいちばん大事なので、大切にしています。ランニングとストレッチを10分ずつ、自体重トレーニングと階段ダッシュを合わせると計45分くらい時間を取ります。
サポーターの着用については自由ですが、綿入りのヒザサポーターは必ず全員が付けるようにしています。また、バレーボールでは捻挫が多いので、もしケガをしたとしてもその度合いが全く違ってくることを考えると、本当は全員に足首のサポーターをつけてほしいですね。特に、最近はレギュラーメンバーを中心にインソールを履かせていますが、見るからに選手たちの疲労度が違います。試合後半でもバテなくなり、「安定感がある、力が入る」と選手たちからも好評です。僕も、現役時代から足元が気になるタイプなので試し履きをしてみましたが、スクワットをした時の力の入り方が全然違って、とても気に入っています。
着地のトレーニングを
意識してケガ予防を
ここ数年、前十字靭帯を断裂する選手が多かったんです。バレーボールはジャンプすることが多いので、“跳ぶこと”を意識してしまうんですね。そこで、いろんな方々からの助言もあり、“着地すること”をトレーニングの中に入れることにしました。着地のトレーニングを始めてからは、前十字靭帯を断裂する選手もいなくなりました。前十字靭帯を断裂してしまうと3年間のうちの約1年間はバレーボールができなくなってしまうので。そういう悲しい思いをする選手が出ないように、知識を広く持っていたいですね。
選手たちのコメント
ヒザのサポーターは、中学生の頃からヒザを痛めているので、「綿入りのヒザサポーターの下につけるサポーターが欲しい」と思っていて見つけました。重ね履きしても違和感がなく、ヒザに安定感があって、精神的にも安心します。